4.市立根室病院の経営改革の見通しと目標について
※質問項目3点
●市立根室病院の経営改革のあり方について
【質問要旨】
入院患者の減、一人当たりの入院単価の減要因について、考えられる様々な要因について詳細分析を行ない、具体的な改善目標を設定する作業が必要。新年度、どのような方針の下で経営改革を進めるのか、その見通しと具体的な目標を伺う。
【市長答弁】
・市立根室病院は、(その診療機能として)「地域完結型の医療提供体制の確立」と、「急性期医療を担う二次医療の役割」を基本としている。
・経営の根幹をなす医業収益の増加を図るためには、更なる診療内容の充実や医師体制の整備により、診療単価の引き上げと患者数の増加に努める必要がある。
・一方で、当市の高齢化率は27%と、道内の平均を上回る現状にあることから、いわゆる「一・五次医療」としての地域密着型医療の役割も担っている。
・このため診療単価につきましては、これまで減少傾向が見られているものと考える。
・本年、新病院での診療がスタートし、施設や設備の充実による診療機能の向上を図った。
・今後は、よりレベルの高い医療の提供に努める
・さらに、新年度におきましては、内科、外科及び整形外科における午後の外来診療や、健康診断の受診枠拡大など、患者ニーズをとらえた医療の提供などを進め、医業収益の増加を図る。
【再質問】 ※準備した質問原稿より
●市立根室病院における経営分析作業の必要性について
・病院が新しくなった、今、病院の診療体制充実、経営改革が根室市の最重点課題なのではないでしょうか。
・平成24年度の16億円を超える繰出金は異常事態です。経営健全化の最低限の目標は収支均衡を図るための繰出金の圧縮であり、H24年度決算見込みで示された7億円を超える収支不足の改善ができるか否かが根室市の今後の財政運営を左右するのではないでしょうか?
・その視点でご答弁をお聞きしましたが、これまでの答弁の枠を超えたものではなく、切実な問題であるとう危機感、取り組みへのスピード感というものを感じ取ることできません。
・壇上で、何点が患者減、単価減の要因と思われる点を疑問点として先程述べましたが、現在、病院にかけているのは「経営分析作業」(診療科別)のなのではないでしょうか?
・目標設定にも根拠が必要ですし、その情報を、医師をはじめ看護師、コメディカル、事務方が共有し、その共有の下で、組織全体の目標として経営改善計画・プランが示されるべきです。残念ながら 改革プランはその様な手順のものではないと思います。
・数値的データに基づく諸分析を行い、解決策を導く作業がそろそろ必要ではないでしょうか? 経営分析作業の必要性・診療科別、診療行為別の詳細な分析と改善策の積み上げ作業への取り組みが必要と考えますが、改め、市長の考えを伺いたい。
【市長再質問答弁】
・市立根室病院の経営改善を進める上で医業収益の増加を図ることは不可欠であり、そのためには自らの現状を正しく認識し、今後の経営改善に向け適切な意思決定を行うことが必要。
・これまでも、医業収益にあっては、診療科及び診療行為ごとの数値データなどの整理・分析は行っている
・更に詳細な分析による現状の課題の洗い出しや、具体的な対応策を見出す作業も必要と考えており、今後、病院事務局において調査・研究に取り組みたい。
●経営形態の見直しと病院機能評価について
【質問要旨】
新病院建設基本計画、病院改革プラン、病院機能評価を三本柱として病院の改革に努めると答弁いただいているが、特に経営形態の見直しと病院機能評価についてそれぞれの進捗状況を伺う。
【市長答弁】
(1)経営形態の見直しについて
・「地方公営企業法の全部適用」を中心として、これまで効果性の検証をはじめ、各種法制作業や庁内組織との調整事項等について様々な角度から事前調査を行ってきた。
・今後、院内の合意形成を図りながら、平成25年度中に方向性と結論を示したい。
(2)病院機能評価について
・これまで院内において説明会や研修会を実施し、職員意識の向上を図ってきた。
・また、受審を見据え、機構改革などを進めながら、推進体制の構築に努めてきた。
・受審に向けては複数年を要することから、引き続き、職員意識の醸成を図るとともに、対応する医療スタッフの体制も見極めながら、受審の準備を進めたい。
※病院機能評価について再質問
【質問要旨】
・受審の準備を進めるということですが、年度の明言はありません。
・推進体制の構築もまだされていな状況。
・職員の意識の醸成も必要ですが、責任あるスタッフを配置して、受審に向け、前提条件や改善すべき課題の分析作業などは作業を進めさせておく必要があるのではないでしょうか?
【市長再質問答弁】
・病院機能評価の受審は、第三者の客観的な視点で審査される機会であり、受審準備をする過程で、病院の組織や運営上の改善点が明らかになることや、職員の一体感が生まれるというメリットがある。
・各評価項目は、それぞれが質の高い医療サービスを提供する上での目安。
・一定の水準が求められることから、その水準への到達を目指して、まずは、この評価項目に沿って、現在の市立根室病院における課題・問題点を把握することから始める必要があると考えている。
・準備にあたっては、審査される評価項目が多岐にわたることから、複数年を要するものと考えている。
・いずれにいたしましても、職員全員がこの課題の解決に積極的に取り組む意識の醸成を図ることが必要であり、医療スタッフの体制も見極めながら、準備作業を進めたい。
●病院経営に係る組織づくりについて
【質問要旨】
平成25年度は何としても病院経営に見通し、道筋を付けなければならない年度であり、それなりの組織づくりも必要と考えるが市長の見解を伺う。
【市長答弁】
・平成25年度は、改革プランの最終年度であり、また、新病院の運用開始を踏まえ、持続可能な病院経営を目指す上で、これまで以上に経営の健全化に向けた取り組みを進める必要があり、事務局の果たす役割は重要。
・これまでも「病院機構改革構想」に基づき、順次、組織機構の見直しを行っており、事務局におきましても課の新設や再編など、改善を進めてきた。
・本年、新病院への移転作業が完了したことから、今後、新病院における管理業務や医事業務などの状況を見定めながら、各種の課題の解決に向け取り組みたい。
【再質問】
・経営改革のための新たな組織づくりは行わず、現行の体制を再編しながら進めるとのご答弁でしが、16億円を超える繰出金が必要な会計、収支不足、赤字を解消するためには7億円以上の基準外繰入が必要な会計です。
・壇上でも申しましたが、もはや病院事業会計だけの問題ではありません、根室市全体の問題として取り組まれるべきではないでしょうか?
・その為の組織づくりが必要であり、25年度を病院経営見直し、道筋付けの年として全庁的な組織で検討すべきではないでしょうか?
※病院プロジェクトが過去にもあった。
【市長再質問答弁】
・平成25年度は、改革プランの最終年度であり、また、新病院の運用開始を踏まえ、持続可能な病院経営を目指す上で、これまで以上に経営の健全化に向けた取り組みを進める必要があり、事務局の果たす役割も重要なものと考える。
・これまでも「病院機構改革構想」に基づき、順次、組織機構の見直しを行ってきたものであり、事務局におきましても課の新設や再編など、改善を進めてきた。
・本年、新病院への移転作業が完了したことから、今後、新病院における管理業務や医事業務などの状況を見定めながら、各種の課題の解決に向けて取り組む。
※ほぼ、同じ答弁の繰り返しでした。
以上
平成25年第1回市議会定例会一般質問
1.自立可能な行財政基盤の確立と予算編成について
2.職員配置の適正化と人材育成への取り組みについて
3.北方領土返還運動原点のまちとしてのスタンスについて
4.市立根室病院の経営改革の見通しと目標について
5.学校統廃合に伴う旧校舎の跡地利用のあり方について
最近のコメント