メールアドレス

  • honda@officemics.jp

Twitter

5.議会改革

2013年9月11日 (水)

新会派「創新」に参加することにしました。

4年間無所属で活動を続けてきましたが、旧創志、旧新風の皆さんとも議論を重ね、選挙公約として掲げてきました議会改革を進め、議会基本条例に魂を入れる仕事をするためには、同じ志を持った議員と共に取り組むことが効果的であり、また、力も発揮できるものと判断し新会派に参加することとしました。

本日、午後3時に記者会見を行い、新会派結成の趣旨、基本姿勢、初年度の活動目標などについて説明しました。

20130911_1

新会派「創新」は、歴史に学び、新しい時代に適った夢と志を実現する会派。

設立趣旨

この度の市議会議員選挙の投票率(過去最低)を議会として、また、議員一人ひとりが真摯に受けとめなければならない。

議会自ら変わるべく昨年12月に議会基本条例を制定したが、残念ながらその趣旨はまだまだ市民には伝わっていない。新しい議会、次の4年間、議会が議会基本条例の理念を着実に実践し、議会として信頼回復に努めなければならない。

市民の負託に応えることのできる「市民に開かれた議会」、行政に対峙できる「二元代表制の一翼を担える議会」を目指さなければならない。

根室市は北方領土問題原点の地として、極めて、道政、国政との連携が重要なまちであり、領土問題が動き出しそうな今こそ、地域からの積極的な取り組みが必要であり、議会が、議員一人ひとりがその一翼を担わなければならい。

このため、同じ志をもった議員により、議会の活性化、北方領土問題の解決、まちづくりの推進に資する議会活動を行うため、新たな会派を結成することとした。

 

基本姿勢

・議会基本条例の着実な実践とその為の各種改善への取り組み
・市民に対する迅速な情報公開と説明責任を果たすための活動
・議会の審査機能の追加・拡大に対応し得る活動
・政策議論等議員間討議の活性化に努める
・市民のための議会であること、市民目線のまちづくりを推進
・北方領土問題等地域課題解決に向けた道政、国政との連携強化


初年度の具体的目標

・議会改革の推進
  議会発言席の整備、インターネット中継の実施提案
  会派別採決から個別採決へ(導入検討・提案)
  議員間討議の充実

・積極的な情報発信活動
  会派活動報告会の開催
  会派ホームページ、Facebookページの作成

・調査研修活動の充実
  視察研修、会派研修会

・市民参加型セミナーの主催、開催

・市立根室病院経営問題への取り組み
  (仮称)市立根室病院経営問題等特別委員会の設置提案
  病院ボランティアへの登録

・総合計画策定作業、第7期北方領土隣接地域振興計画実施計画策定作業への積極な取り組み
  (仮称)第9期根室市総合計画策定等特別委員会の設置提案

・北方領土返還運動、四島交流事業への積極的参加
   中央アピール行動への参加
   四島交流事業への参加、ビザなし・自由訪問事業等の見送り出迎え

以上

会派の設立趣旨、基本姿勢、初年度の具体的な活動方針は、選挙期間お話してきた私の姿勢と一緒です。

基本的に私自身の活動スタイルは変えません。更に活動の幅を広げてきたいと思っておりますので、皆様よろしくお願いいたします。

 

2012年4月13日 (金)

議会改革の取組に関する意見集約について

 議会改革調査等特別委員会佐藤委員長より特別委員会委員以外の議員に対して「議会改革の取組に関する意見集約」を目的として、文書による意見提出の要請がありましたので、3月27日付けで無所属瀬谷議員との連名で下記のとおり、今後の特別委員会で検討して頂きたいという趣旨で報告書を提出しておりました。

 特別委員会での取扱いが不明でしたので、ブログへの掲載を控えておりましたが、昨日開催された特別委員会で各委員並びに報道機関にたいして、提出した報告書の写しが配布になりましたので、全文、本ブログでも報告することにしました。

 今後、意見提出を行った議員と特別委員会との協議の場も持っていただける様ですので、しっかりと考えを述べたいと思います。

 なお、下記の報告項目は、11月に行われた中間報告、更には、本年1月以降に開催された特別委員会の審議経過を踏まえ、今後検討される事項及び議会基本条例に盛り込むべき項目という観点から整理したもので、各項目の全貌がわかりにくい点もあることをご了承下さい。

 以下報告した内容です。

------------------------------------------------------------------------------------------------------

● 目的、基本理念、基本方針を明確に
基本条例の組み立てとして、前文、目的、基本理念、基本方針を明記されてはどうでしょうか?
市民に条例制定の趣旨、議会の目指すべき目標がはっきりと伝わるものと考えます。
● 議会活動について
これまでの政策決定及び市長等の事務に関する監視及び評価機能、提出された議案の審議・審査機能に
・市民の代表者である議員で構成する議論の場
・政策立案及び政策提言機能
・市民への説明責任、公正性、透明性を確保、市民に信頼される開かれた議会
等加える。
● 議員活動について
・議会は言論の府であること及び合議制の機関であり、議員相互の自由な討議を重んじる
・市民の負託を受けて議員に選出されたことを自覚し、自己能力を高める不断の研鑽に努め議員としての必要な資質の向上に努める
・市民全体の福祉の向上を目指して活動するとともに、議会活動について、市民に対して説明責任を果たすこと。
● 議会の通年化について
・議会は二元代表制の一翼を担い市長と対峙するためには、活発な議会活動が必要
・社会、経済情勢等により新たに生じる行政課題に適切かつ迅速に対応、複雑化、多様化する行政ニーズ、変化の激しい制度改正、地域の自立と地域間競争に対応できる議会であるためにも、審議、審査の充実が必要
・自由闊達な討議の機会の充実、議員相互の理解を深めため委員会機能の強化が必要
・専決処分(開催する暇がないとき)は議会の審査機会を失う危険をはらんでいる。
・議会の少人数化を目指すとすれば、通年化は必要な措置。
● 市長等と議会の関係について
政策等形成過程の説明について

 議会と市長等執行機関が共に市民に対する責任を負い、計画的かつ市民の視点に立った透明性の高い市政の運営に資するためにも、市政全般にわたり重要な計画等について、議会と市長等執行委機関が意思形成過程(計画策定過程)から情報を共有する必要がある。
 現行案に次の項目について追加
  ・他の地方公共団体の類似する政策との比較検討
  ・市民参画の実施の有無とその内容
   
法第96条の第2項に規定に基づく議会の議決事件について(拡大について)

 政策等形成過程の説明同様の視点から、基本構想及びこれらに基づく基本計画、市行政の各分野における政策及び施策の基本的な方向を定める計画、指針及び市が他団体と結ぶ提携及び協定のうち予算を伴う事項について議会の議決が必要と考える。

 現行案の20項目に絞るよりは、
  ・人口減少、少子高齢化対策、若者定住、雇用等に関する計画
  ・財政に関する計画
  ・都市計画、上下水道等に関する計画
  ・社会福祉、医療に関する計画
  ・農林水産業、商工業そのた産業振興に関する計画
  ・生活民生の安定、交通、環境に関する計画
  ・教育に関する計画
  ・次世代育成、男女共同参画に関する計画
  ・北方領土返還運動に関する計画
  ・そのた議長が必要と認める計画
 
と市行政各分野における政策、施策等の基本的な方向を定める方が時代のニーズにフレキシブルに対応ができると考える。
    
● 議会運営について
自由討議による合意形成を

・議会は、議員による討議の場として、議員相互間の自由討議を中心に運営すべきである。
・市長等に対する会議等への出席要請を必要最低限にとどめ努力も必要。

議員全員協議会(議員協議会)の活動を活発に

・議員としての共通認識の醸成を図るため、積極的に議員全員協議会を開催すべき。
・政策立案、政策提案及び政策提言を推進するため、政策討論を行う場を設けることも必要。


議会広報の充実と情報公開について

・情報技術の発達を踏まえた多様な広報手段を活用する旨を明記。
・議会が有する情報は、原則、常時公開する旨を明記。
・多くの市民が議会と市政に関心を持ち、理解が得られるような議会広報活動を行う旨を明記。

会派制について

・会派制は、政策を中心とした同一理念を共有する議員がその活動を相互支援し、政策立案及び政策提言のための調査研究を行う組織と考える。
・会派に所属さない議員の活動を制限するものとして解釈すべきではなく、かつ、会派に所属さない議員の意見が議会運営に反映されるよう配慮する必要がある。
・会派制については、「議会活動を行う為に、会派を結成することができる。」と位置づける。
・議会が機関・組織として意思の形成・決定を行い、市民から選挙で選ばれた議員で構成する意思決定機関としての役割を担うことで、政策立案、政策提案及び政策提言の推進を図る。
・議会は言論の府であり、合議制の機関である。
・議員間は平等である。

事務局体制
・議員の制作形成及び立案能力の向上を図るため、議会事務局の調査及び法務機能の充実強化に努める
・専門的な知識経験を有する職員の配置、職員の専門的能力の養成に努める
● 議会研修、政務調査費、議員研修等について
議員研修の充実強化について

 政策形成及び立案能力を身につけるためには、積極的な議員研修の充実が必要
 広く各分野の専門家、市民等との研修会を開催

交流及び連携の推進の必要性について

 他の地方自治体議会と政策及び議会運営等について意見交換を!
 交流と連携が必要

政務調査費について

 政務調査費を議員が政策立案、政策提言等を行うための調査研究に資するための経費と位置づける。
 このことにより、議員活動全般から使途を限定(広告費、広聴費、人件費、事務所費などを除く)へ
● 議員定数について
・14名ないしは16名へ
・組織として政策立案、政策提言等行う議会を目指すのであれば、少数精鋭議会でよい。
・議会の通年化、自由討論の導入、全体協議の充実など、新たなシステムづくりが前提。
・市民の声、意見を参考に
● 議員報酬について
・議会の通年化の議論が先ではないでしょうか。
 ※議員報酬に関する考え方
・市民の負託に応える議員活動への対価
・特別職報酬等審査会条例に定める審査会の意見を参考にする
・市民等の意見聴取及び反映に努めるべき
● 地域主権の時代と地方議会と議員
 これまで、多くの議会は、市民参加の必要性を感じていなかった。

 一方で、市長をトップとする行政は、政策立案過程の節目で市民参加を募り、「民意」を反映した方針や政策を具体化し条例や施策へ反映する「市民参加型」の行政運営にシフトしてきた。

 この市民参加の手法がとられた条例や施策の執行には議会の議決や承認が不可欠であり、時には、民意が反映された条例等の提案と異なる判断(市民参加とは異なる民意の存在)となるケースもあり、議員が考える民意との調整が必要になっている。

 行政のチェック機能に編重した議会、自治体の意思決定機関の一部となってしまった議会、市民と向き合う組織を整理してこなかった議会、こうした「市民不在の議会」のこれまでの議会の有り方が、市民の「議会不要論」に繋がったものと考える。

 二元代表制の一翼を担う議会への市民参加は住民自治の基本であり、議会には、市民参加の組み立ての整理が求められており、議会が市民とどう向き合うかという本質の議論が必要である。

 また、議員は議会に属する組織人として、議員間の自由討議を基本に議論の質の向上と政策立案能力を高めるため自己研さんに努めなければならない。


 ※前文、基本理念、基本方針の検討の参考としていただければ幸いです。
●その他
・議員は地域リーダーの一人であり、議員となったことよって地域活動を止める必要はない。
・市民の目線で活動する議員
・市民参加型の議会
・市民に開かれ住民参加を促進し、市長等と切磋琢磨し、議会の存在意義である合議を重視する議会。
・公開と討議を原則とする議会
・執行機関や市民と議会の協力関係、協働の原則
・政策過程全体の中に議会と市民との開かれた討議を組み込む

2011年2月21日 (月)

議会改革調査等特別委員会「第2小委員会」

2/18 10:00 議会改革調査等特別委員会「第2小委員会」があり傍聴しました。

この第2小委員会は、行政と議会の関係をテーマ諸問題の整理を進めていますが、今回は地方自治法第96条第1項(議会の議決事項)のうち議会の議決が必要な契約金額、第179条専決処分事項等が議題でした。

また、平成18年度から市が導入した指定管理者制度(条例制定や指定管理者の指定は議会の議決事項)について、業務委託制度との違い等について所管課長から説明を受けました。

議会のチェック機能を充実させるための諸課題として一般質問、代表質問のあり方について意見交換が行われました。

次回は、議会のチェック機能充実のための諸課題について、「議会の政策提言」、「長の反問権」、「文書質問」などを中心に協議することになりました。

委員から「この小委員会の構成から外れている無所属の議員についてもオブザーバー出席し意見を述べさせては」という提案があり、次回は、オブザーバー参加できそうです。

2010年9月26日 (日)

市民参加の議会を考える その2

病院建設問題に関する行政の市民参加組織は、「市立根室病院整備市民委員会」(以下「市民委員会」)と「市立病院財政再建対策特別委員会」(以下「財政再建委員会」)です。

議会には、「市立病院建設等に関する特別委員会」(以下「病特委員会」)が設置されています。

新病院建設については、市民委員会と病特委員会の作業が同時進行で行われ、議会は、一般質問や予算・決算審査でも審議を行ってきました。

市民委員会から議会審議を問題視する意見がありましたが、市民委員会と議会が議論する様な場面はありませんので「民意」と「議会」の答えが異なることはあり得ることで、市民委員会に参加されている皆さんから「議会はなにを考えているのか」という意見がでてくることもやむを得ないものと考えます。

財政再建委員会は、病院の経営面に関する諮問機関ですから、起債対象の前提となる「改革プラン」や「収支見通し」等はこの委員会へ諮るのが流れだとおもいます。病特委員会はこの事も含め、病院建設計画が無理のないプランなのかを審議してきたわけです。市民委員会でも当然財政論議はあったものと思いますが、市民委員会と財政再建委員会の役割のすみ分け、交通整理が行政側に必要だったものと考えます。

そもそも、同じ課題を市民委員会、財政再建委員会、そして、病特委員会で同時に、単なる意見交換の場の様な設定で議論を続けることに無理があったのではないかと考えています。議会は、市長の諮問機関ではありませんが、この一年間の審議内容を振り返ってみると、行政内部の一追認機関の様な位置づけになっている様にも見えます。この事を議会が自ら変えていかなければならないものと、私は、考えます。

先日、病特委員会理事会に示された、平面図には、基本構想や積み残し課題の議論が進まない中で話し合いを続けた新病院の機能面に関する審議内容と比べると、患者家族等利用者のアメニティや利便性に関する部分が取りやめ或いは大きく削減になっており、さらには、患者用駐車場を利用するドクターヘリ用のヘリポートが盛り込まれたり、本来であれば、説明・再検討といった手順が必要な事項でありながら、簡単な説明で済ませ議論も交わさないまま市民委員会、病特委員会の承認を得ようとする進め方は、民意が反映された作業順とは言い難いのではないでしょうか。

明らかに、市民不在の作業であり、これまでの取り組みも、単に、市民参加でやっているとう行政サイドの既成事実のおぜん立てづくりに見えてしまいます。(そう感じるのは私だけなのかもしれませんが...)議会がもっとチェック機関としての役割を果たさなければならないと思います。

次に、特別委員会がこの病院問題をどこまで審議するかについても考えなければなりません。

今回、整備市民委員会同様、病特委員会も役割を終えたとする考えが病特委員長より理事会に提案がありましたが、これは、「議会が審議できるのは総合計画同様基本構想までとする」という考えに基づくものです。

昨年7月の段階で病特委員会としては病院建設に関する「基本構想」を承認しておりその時点で役目は終わったとしながら、役目を終える前に確認が必要であった3つの問題点について、積み残し課題と位置付け委員会を存続しました。

しかし、改選後に新たに設置された病特委員会では、市が資料提出をできなかったことから、三つの積み残し課題については審議することなく現在に至っていますが、この3つの積み残し課題についても、下記のとおりの判断をしています。

(1)療養病床の問題については、一般質問の中で、市長が市内の老健施設や特別養護老人ホームでの増床を持ってカバーするという考えが示されたので、特別委員会での審議は不要。

(2)一般繰出金、建設費用を含む病院の収支計画についても、起債申請が認められたことで、特別委員会での審議は終了。今後は、一般質問や予算・決算審査において議会論議が可能。

(3)議会審議は「基本構想」までであり、起債の承認により事業内容が認められ事業実施が可能となることから、病特委員会の役割は終了。

この事に対して新病院建設費を含めた収支見通の確認や一般会計繰出金の見通しについても委員会の役目として確認が必要だとする意見があり(私も同じ考えです)、現在、その調整中ということになっている訳です。

現状の手法では、議会審議のプロセスに「民意」が反映されているとは言い難い状況であり、また、議員間の議論も足りないと考えます。特に、議員間の討議の必要性を感じています。

病特委員会は公開であり、議事録も公開されていますが、市民が委員会室には入りづらいですし、膨大な発言記録を熟読精査するのも大変です、議会の審議経過が不透明といわれてもしかたのない状況と思っています。議会が組織として分かり易く資料を整理し、自ら広報活動を行う様な情報開示の手法を考えていかなければならないと思っています。

病院建設は根室市民にとって、最大の関心事であり、市民の命と健康を守るための大事業です。にもかかわらずズルズルと様々不透明なまま、年明けには着工です。そして、再来年の秋には病院が完成します。

病院の経営状態はどうなのか?医師や看護師の招へい対策はどうなのか?一般会計はいつまで病院の収支不足を補い続けることができるのか?根室の地域医療は大丈夫なのか?
といった市民不安を払しょくするような情報発信力が行政、議会ともに欠けていると考えます。

事業実施に伴う良いことも悪いことも含め様々な可能性をしっかり理解して、覚悟を持って、市民が一丸となって病院建設に取り組んでいきたいものです。

議会改革は、このようなことを踏まえ、市民参加の議会に求められる「議会報告会」「議員間の自由討議」、更には、議会が自ら「付属機関、調査機関の設置」、そして、「議会の議決事項の拡大」等を行っていかなければならないものと考えます。

また、議会が市民とどの様に向き合うのか、「組織」としての議会はどうあるべきか等についても答えを出していかなければならないと思います。

市民参加の議会を考える その1

議会改革については、2つの小委員会に分かれ12月末までテーマを決めながら検討を進めることになっています。

私は委員ではありませんので、委員会を傍聴しながら、並行して、自主的な勉強会を続けて行く考えです。

現在、私も「市民参加の議会のあり方」について整理をしていますが、病院建設の進め方をベースに現状の市民、行政、議会の関係を基にして考えてみたいと思います。

その前に一般論として少し整理してみたいと思います。

議会は「行政チェック機能に編重」、「行政の意思決定追認」機関になっているのではないかという指摘があります。

行政は、既に、「市民参加」の手法を取り入れており、政策立案過程の節目に市民参加を募り、「民意」を反映し方針や政策を具現化し条例や各種施策へ反映しています。

「民意」を反映した条例案や施策案が議会に提出され議会の議決・承認を得ることになりますが、「民意」を反映する手法を経た案が議会で否決、不承認となることもあります。

政策策定段階に参加した市民は議会に対して、当然、不信感を持つわけです。

行政への市民参加がより進み「民意」としてまとめられた考えと異なる議会の判断が多くなれば、議会に対する不信感から、そんな議会は必要ないという「議会不要論」も出てきます。

議会がどれだけ「民意」を反映し判断をしているかを考えなければなりません。

現状の議会は、議員個々が情報収集を行い、個人や会派の判断に基づき、常任委員会、予算審査特別委員会などで行政に対し質問や意見を述べ、そのやり取りの結果を踏まえ議決という手順を踏むわけですが、最後の判断は議員個々に委ねられるわけです。

この様な議会審議の流れでは、議会が「組織」として十分な機能を発揮しているとは言えないのかもしれません。

「民意」を反映した条例案や施策案に対して別の答えを出す場合、議会は組織として行った意思決定のプロセスを明らかにするなど、議会の透明性を高め、市民に伝える作業が必要になると思います。

これまで、政策立案過程に議会が参加することはほとんどなく、議会に上程された案件(=既に「民意」を反映し策定された条例案、予算案等)の審議をおこなうことになりますので、「行政チェック機能に編重した」、「行政の意思決定追認」機関といった評価をされてしまうわけです。

議会も条例提案ができるわけですから、議会が「組織」として政策立案能力を高めて行くことが必要です。

議会が政策立案をするためには、行政同様、多くの市民の声を反映させる作業が必要になりますので、議会が自ら市民と向き合う組織の整備も行わなければなりません。

もう一つポイントとなるのが、行政の執行権に比べ、議会の議決権は限定的であるという点です。

議決権のない部分については、議会が組織として議論する場がありませんので、一般質問や予算審査等で意見を述べるのみで、行政の執行権に優位性があります。

例えば、総合計画は、まちづくりの目標や目指していく将来の姿を定める最も基本となる指針であり、「基本構想」、「基本計画」から成りたっており、地方自治法第2条第4項の規定では、「基本構想」は議会の議決が必要とされていますが、「基本計画」には定めがありません。

地方分権の時代、市民参加の議会を考えて行く上で、「基本計画」についても議会がチェック機能を果たして行く必要性があるとする考えから、独自に議会の議決権を拡大する動きがでてきているわけです。

総合計画以外の行政が策定する各種計画・プラン等にもこの考え方が広まっています。

議会の守備範囲を広げ、市民参加の議会を目指して行くためには、議会は自ら、政策立案能力やチェック機能の向上、情報公開の充実と市民参加への取り組み等積極的な改革が求められるものと考えます。

長くなってしまいましたが、以上の事を踏まえその2で、病院建設の問題に当てはめて考えてみたいと思います。

サイト内検索

  • powered by Google

1.根室市ホームページ お知らせ

2.北海道議会議員 松浦宗信オフィシャルサイト

3.根室市観光協会ブログ

4.ビザなしサポーターズたんぽぽ


| HOME意見・質問サイトポリシー | 個人情報対策


自宅・事務所所在:北海道根室市光洋町町1丁目39番地7
E-mail : honda@officemics.jp
Facebook : https://www.facebook.com/toshiharu.honda
Twitter : @toshiharu_honda

Copyrightc2009 Toshiharu Honda All Rights Reserved.