第三回市議会定例終了しました。
10/29 議会最終日は、補正予算案の審査と本会議が行われました。
今日の病院事業会計補正予算審査は、新病院建設事業の内、29億9千万円の本体工事に関する継続費の審査が中心でした。
質問に立ったのは、私と橋本議員の二名でした...
この継続費の予算審査が通れば、新病院の工事がスタートすることになりますので、慎重な審議が必要であり、自らの態度をどうするかずっと悩んでいました。
本来セットであるべき収支見通しが示されない中で、建設費の補正予算の審査はできない旨、一般質問でも補正予算審査でも考えを述べました。
しかし、今年度中の着工が耐震化交付金の条件であり、その為には、今議会での審査がタイムリミットということで、様々、納得のいかない点はありましたが、起債の年次別償還額や一般会計繰出金等について、独自に資料をつくり、その内容を補正予算審査で確認するという手法をとることにしました。
新病院建設に係る起債ですが、今のところ約38億6千万円の借り入れを予定しており、償還のピークはH29年度で約3億5千万円(交付税措置額を除くと2億1千万円)、医療機器等は5年又は12年で償還、建物本体は30年償還になりますので、H30年以降は約2億2千万円(交付税措置額を除くと約9千5百万円)、H37年以降は1億2千万円(交付税措置額を除くと約6千5百万円)の償還が見込まれます。
(あくまでも概算数値ですが)この数値を質問し、ほぼ病院が考えている金額と一緒であり、改定版改革プランがこの数字を含むものであるとの説明を得ました。
また、今年度、上期の実績をベースに決算見込みを推計すると、改定版改革プランと収入で約2億5千万円、人件費で約1億7千万円もの乖離があることから、一般計画繰出金も14億円前後まで増える可能性があり、私の試算ではありますが15億円を超える年度もあり得ることから、一般会計が体力的に持つのかについても質問し、現行制度の下では、耐えうる金額であるとの説明を得ました。
医師招へい対策の目標の必要性や市民への説明不足なども指摘し、副市長よりそれらを含めたご答弁をいただきましたので、最終的には、賛成をすることとし、態度表明の場を設けていただき、下記のとおり、考えを述べ、予算案に賛成しました。
一般質問、予算審査の審議結果を踏まえまして第77号 市立根室病院事業会計補正予算に対しまして態度表明をさせていただきたいと思います。
多くの市民が待ち望む一大事業でありながら、情報開示不足、事務作業の遅延は否めないものと考えます。
今議会におきまして、新病院建設に伴う様々な不安や心配を払拭し、その上で、市民一丸となった事業推進となるよう審議が行われ、私自身も市民の代表であるとの思いから、審議に取り組ませていただきました。
私が考える事業推進の条件は
・ 病院事業会計の収支見通しを明らかにすること
・ 一般会計からの繰出額の見極めと他事業への影響を明らかにすること
・ 医師確保対策に対する方針と見通しを明らかにすること
・そして、市民への周知徹底です。
予算審査を行う場合、審査に必要な資料の提示が必須でありますが、29億9千万円の事業費の審査に当たり、病院事業会計の収支見通しの提出は必須条件と考えておりましたが、残念ながら、事業費未確定であり、示すことができないというご答弁に終始されたことは、残念でなりません。
そのため、自ら収支見通しの分析を行い、本予算審査委員会においての質疑に臨みました。
不安は残りますが、私なりの結論に達したところです。
病院建設に伴う事業費の影響額を見逃すわけにはいかないところですが、問題の本質は病院事業会計の経営状態、収支見通しにあるものと判断いたしました。
現在の患者動向では改訂版改革プランよりさらに経営状況は悪化します。
しかしながら、15億円前後の一般会計繰出金については、一般会計の体力としても持続可能とのご答弁をいただきましたので、市全体の、その他の事業への影響は否めないところですが、事業の取捨選択の判断としては、私は、病院建設の推進を優先すべきであると考えました。
事業着工の予算措置がされるわけですが、起債申請は年度単位に許可されますことから、
次年度の借り入れまでには、医師招聘対策、病院事業会計の収支見通し、並びに、国・道とお約束されている人件費を含む各種改善が前提になるものと判断し、議員としても、この先の予算審査や一般質問等において、これらの事項に対するチェック機能を発揮できると判断いたしました。
なお、9月30日に提出した要望書に対する誠意ある回答、並びに、不十分と私どもが判断している市民説明会のより積極的な開催、市民参加の病院建設を進めていただくことを要望し、本予算案に賛成の態度を表明いたします。
以上の内容を予算審査特別委員会の採決前に述べました。
非常に、苦しい判断ではありましたが、引き続き、議員としてのチェック機能を果たしてまいりたいと考えております。
様々ご意見はあるものと思いますが、皆さんの考えをお聞きしながら、今後も全力で取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
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