平成27年12月定例月議会一般質問 財政問題3
2.計画的で持続可能な財政運営について
(3)投資的事業の選択と市債発行に対する考え方について
【質問要旨】
五次の行革では、建設事業に係る市債発行について八億円以内を目標としたが、大幅に上回っている。どの様な基準で投資的事業を選択するのか。
また、過疎債を優先的に選択しているが、どの様な判断によるものか。
さらに、過疎債の発行は「過疎計画」に基づくものであるが、過疎債を発行するために計画を見直している現状を、どの様に捉えているのか伺いたい。
【市長答弁】
投資的事業の選択基準と、過疎債の発行について
・事業実施にあたっては、単年度あるいは複数年にわたり、多額の財源を必要とするケースが多い状況などから、最上位計画である「総合計画」等に基づくことはもとより、事業の必要性及び緊急性のほか、将来的なコストや財源なども含め、総合的な観点のもと予算化を判断している。
・投資的事業の財源として、市債を活用するにあたっては、交付税算入率の優位性から、過疎債を優先的に活用してきたが、償還期限が短く、償還額が増加する側面もあることから、それらのメリット、デメリットを検証したうえで、的確に判断したい。
・なお、過疎債発行の前提となる「自立促進計画」については、文字どおり、過疎地域の自立促進を図り、もって住民福祉の向上や地域格差の是正等に寄与することが目的であり、更には、社会情勢の変化等に柔軟に対応可能な制度となっていることから、当該計画の見直しを行いながら必要な財政支援措置について最大限の活用を図っている。
【再質問要旨】
行財政改革プランの収支試算における投資的経費は、28年度から31年度まで、それぞれ10億円台しか見込まれていないが、直近5年間の平均は約25億7千万円となっている。
新年度においても、市民が求める行政需要が山積しているものと考えるが、直近の実績と収支試算の規模のギャップをどの様に捉えているのか伺いたい。
【市長(部長)答弁】
投資的経費のギャップについて
・直近5ヵ年に係る投資的経費の状況は、各年度において状況は異なる
・平成22年度における「地域情報通信基盤整備事業」など、国の経済対策に伴う事業や学校施設の耐震改修及びそれに併せた大規模改修事業、さらに、介護施設の整備に対する補助事業など、必要性・緊急性・優先性などを最大限に考慮し事業を選択
・その結果、事業費の平均として、議員ご指摘のとおり、約25億7千万円となつた。 ・財政収支試算については、昨年の時点で、予算編成ベースで取りまとめたも ・全庁的に、本年度の見込みも流動的な中、今後展開していく事業について、現実的に想定しきれないものと捉えている。
・投資的経費に限らず、歳入・歳出、全般にわたり流動的な要素が多分にあることから、引き続き、国の動向や市民ニーズの変化等を的確に捉えながら、柔軟な対応に努めるとともに、収支試算の見直しについても適切に対応したい。
【再質問趣旨】
近年は公営住宅債等を除き、ほとんどが過疎債にシフトした予算計上がされている。 過疎債事業は、自立促進計画に沿って実施されるべきである。 交付税措置も償還費が増加する中で交付税額は減少している。(=交付税措置がされていると言い切れない)
今一度、シビアな分析やルール作りを検討すべきと考えるが、特に教育施設などは、30年償還の地方債も組み入れ、平準化を選択すべきと考えるが見解を伺いたい。
【市長(部長)答弁】
過疎債について
・平成12年度に過疎地域の指定を受けて以来、交付税措置の優位性から、過疎債を優先的に活用してきた。
・普通交付税については、多岐にわたる基礎数値等により算定される中、過疎債の償還額に関わっては、その実額に対し確実に需要額が措置されている一方、その他の需要額の減や収入額の増が交付税の減少している要素と捉えている。
・10億円の義務教育施設整備事業で試算すると、市の持出し額は、過疎債の約1億5千万円に対し、学校施設等整備事業債では、約1億7千万円で、利子負担の増及び交付税算入率の差に伴い、総体として約2千万円の負担増になるとともに、充当率の差に伴う、施工年度の一般財源を加えた場合、約7千万円になる。
・一方で、対象事業の拡充や過疎地域の増加などに伴い、過疎債の配分に厳しさが増していることなどもあり、情勢の変化を的確に捉え、適切に対応したい。
※平成27年12月議会一般質問項目
1.市立根室病院の新たな経営ビジョンと医療従事者等職員の配置について | |
(1) | 地域医療構想と新公立病院改革プラン策定作業の進捗状況について |
(2) | 医療従事者等職員配置に対する考え方と職員採用計画について |
(3) | 医療従事者等人材確保対策を進めていく上での地域課題と対策について |
2.計画的で持続可能な財政運営について | |
(1) | 第六期行財政改革プランにおける財政的課題と目標設定について |
(2) | 歳入・歳出各科目に対する具体的な数値目標設定について |
(3) | 投資的事業の選択と市債発行に対する考え方について |
(4) | 特別会計及び各事業会計繰出金に対する考え方について |
3.根室市創生総合戦略事業と財源対策について | |
4.姉妹都市交流について |
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