平成24年第2回定例会 補正予算審査より
6/22 予算審査特別委員会を傍聴しました。(補正予算の予算審査特別委員会は10名の議員で構成、交替制)
議案第55号 病院事業会計補正予算(第1号)について瀬谷議員が質問しました。
今回の補正は2000万円以上の重要な財産の取得について行なったもの。(下記のとおりです。)
・磁気共鳴断層診断装置(MRI)一式
・血管撮影装置 一式
・マルチスライスX線CT装置 一式
・多目的デジタルX線TVシステム 一式
・フラットパネル搭載一般撮影装置 一式
・一般X線撮影装置 2台
・デジタルマンモグラフィ装置 1台
・手術室生体情報モニタ 4台
・自動ジェット式超音波洗浄装置(両扉) 2台
・人工呼吸器 2台
・医療情報システム 一式
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以下は質疑の記録です。
質問-01
・ 医療機器の機種選定に関する導入手続きをどの様な方法で進めてきたのか?
・ 四月に診療体制が変更になっており、前年度準備していた内容から変更はあるのか?
答弁-01
・院内の機種選定委員会で決定。新体制になってからの調整した。
質問-02
・ 2,000万円以上の医療機器等の重要資産の取得についての提案ということであるが、今回、提案された医療機器以外はすべて2,000万円未満の備品という認識でよいか?
答弁-02
今回、提案の機器以外は2,000万円未満である。
質問-03
・ これまでお聞きしている事業費は、医療機器12億円、情報システム導入費用3億円程度です。
・機種選定等が終了しての本予算案の提案と判断しているが、相対でどの程度の予算額となるのか?
答弁-03
総体予算に変更はないが、節減・抑制対策に努めたい。
質問-04
・ 既存の医療機器等でCT装置など耐用年数が残っているような医療機器もあると思うが、その様な機器も更新するのか。
・今回、マルチスライスX線CT装置一式が計上されているで、どの様な判断をしたのか伺いたい。
・耐用年数が残っている様な医療機器についてはどの様な取り扱いを考えているのか?
答弁-04
・CTは、耐用年数が残っているが、移設に1千万円近い経費がかることや、利用状況から判断して、高度な装置への更新とした。
・他の機器については、利用できるものは新病院でも利用。経費節減につとめる。
質問-05
・ 医療情報システムについては、放射線科のCT,MRIなどの画像ファイリングシステムは8千万円の予算で既に前倒し導入されていますが、今回、提案されている予定額はどの程度になりますか?
答弁-05
・放射線科画像ファイリングシステムはリースで2年前に導入(8千万円)
・診療報酬増も見込めたことから、経営改善の一環として導入したもの。
・医療情報システムの前倒しではない。
※総額予算についての答弁はなかった。
質問-06
・ 一昨日の本田議員の質問に対して、既存のシステムを生かし、且つ、電子カルテシステムについては、開院後に導入検討すると市長は答弁された。
・検討段階で新規導入と一部システムを継承された場合の導入費用の比較などもされていると思いますが、どの様な判断をしたのか?
答弁-06
金額やメリット・デメリット関する具体的な答弁はなかった。
質問-07
・ 既存システムはいつまで利用できるのか?
・また、その更新時期に新たにシステム導入費用は発生しないのか?
・更に、電子カルテシステムを開院後に導入することになることで、端末装置の増設なども含め別途費用が発生しないのか?
答弁-07
・現行システムのリースは後1年。リース期限後も利用を予定している。
・今回の導入は、電子カルテシステムも含めたものであり、後年時負担は多少は発生するが、高額なものではない。
質問-08
・ システム導入に関する契約は既に済んでいるのですか?
答弁-08
・契約は7月の予定
質問-09
・ 昨年10月に院内のシステム選定委員会で決定されたと聞いているが、情報システムの導入は、市の電算処理運営委員会を通し最終的に決定されることになっている。その手続きは踏まれたのか?
答弁-09
・電算処理運営委員会には諮っていないが、導入作業において情報管理課職員にオブザーバー出席してもらっている。
質問-10
・ 部門システムが新たに9システム導入されるとうことですが、これらも含め一括契約になるのか?
答弁-10
一括契約を予定している。
質問-11
・ このシステム導入の中で地元企業等へ発注できる部分はあるのか?
・ 端末装置(パソコンの導入)の整備も当然予定されていると思う。端末装置などは、本庁では地元発注をしているが、同様の発注方式も検討されているのか?
答弁-11
→ 端末装置もシステムと密接な関係があることから、切り離すことはできないと判断している。
質問-12
・ 端末装置は何台程度整備する予定なのか?
答弁-12
・現行の医事・オーダリングシステムで91台数。さらに電子カルテ時端末台数95台ほどの増設を予定している。
終わりに
・導入作業が非常に遅れている様に感じる。このままで間に合うのか?
・体制的な問題もあるように思う。
・導入費用を抑制とうこれまでの発言にも疑問を感じる。
以上
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以下は、私の感想、意見。
一般質問の質疑、瀬谷議員の予算審査の質疑をベースにした判断ですが、情報システムの導入準備は、相当遅れていると思います。
また、電算処理運営委員会が開催されていないのも問題です。導入するシステムの内容や導入費用について比較検討資料などを準備して庁内合意を得る作業が必要です。企画・財政サイドとしてシステム導入方針・費用などの妥当性をチェックすべきです。
3億円もの予算をかけるシステム(新たに部門システムが9システム追加導入される予算も含む様ですが...)導入について、担当の方々の認識が足りないように感じました。
補正予算の答弁からすると、7月に契約を結び、そこから導入作業となるわけですが、100%システムに業務運用の手順などを合わせ、一切、プログラムの改修等を行わないのであれば稼働は可能かもしれませんが、コンピュータ化、システム化は単にコンピュータを入れるだけの作業ではなく、同時に、業務運用の見直し等業務改善を同時に行うものですので、そういった目線からみると非常に心配です。
「出来る」と答弁いただいている訳で、それを否定できるものではありませんが、これからの作業進捗状況についてはしっかりとチェックしていきたいと思っております。
以上
このブログを偶然発見したのでコメントさせて頂きます。
この答弁を見ていると机上の空論にしかみえない。
特に以下の点に疑問を感じる。
・院内システム選定委員会の選定基準は?
→システム選定時のメーカー数はいくつあったのか?
また決定に至る選定基準が明確とされていない。
・電算処理運営委員会とシステム選定委員会で意識同期
がないのか?
→情報管理課職員を同席させることが意識統一ではな
いと感じる。
・既存コンピュータの継続使用に疑問
→コンピュータは日進月歩進化しています。
有線LANは10GB、無線LAN600MBへ進化している。
コンピュータ自身も既に第3世代CPUへ進化していま
す。既存コンピュータの使用年数は分かりませんが、
あとどれだけ使用できる年数を想定しているのでし
ょうか?
・端末装置もシステムと密接な関係に疑問
→これはどうみてもメーカー側の言い分です。
実際は、昔のように端末装置とシステムの関係は薄
いものになってます。なので端末装置を病院資産で
持ち、その端末装置にシステム導入もて可能なはず
です。
(端末装置を法人BTO等など利用し費用削減も可能)
まず病院側が必要とする端末装置の機能を明確化す
ることが重要では?
・電子カルテの有無
→時代ですので、電子カルテ化は必要なことです。
ただ根室病院は高齢医師が多いので、今以上の作業
についていけない医師もいるのではないでしょうか?
このあたりのデメリットを大きく公表するのも必要
です。
この質問と答弁からではこの疑問を解消する内容ではないように感じて、コメントさせて頂きました。
投稿: 名状しがたいもの | 2012年6月28日 (木) 09:42
名状しがたいもの 様 コメント有難うございます。
>この答弁を見ていると机上の空論にしかみえない。
現状、システム導入作業の動きが非常に不透明ですし、今回の質疑がそのことを象徴しています。
>・院内システム選定委員会の選定基準は?
> →システム選定時のメーカー数はいくつあったのか?
> また決定に至る選定基準が明確とされていない。
ご指摘の通りです。システム導入の一般的なプロセスとして複数メーカーからの提案をいただき、病院としての選定基準を持って検討の上、意思決定すべきです。
>・電算処理運営委員会とシステム選定委員会で意識同期
> がないのか?
> →情報管理課職員を同席させることが意識統一ではな
> いと感じる。
電子計算処理運営委員会は選定経過などシステム導入に関する最終的なチェック機関なのですが、この委員会を通していないことが今回の質疑で明らかになりました。
問題です。
>・既存コンピュータの継続使用に疑問
> →コンピュータは日進月歩進化しています。
> 有線LANは10GB、無線LAN600MBへ進化している。
> コンピュータ自身も既に第3世代CPUへ進化していま
> す。既存コンピュータの使用年数は分かりませんが、
> あとどれだけ使用できる年数を想定しているのでし
> ょうか?
リース期間プラス2年程度の想定の様です。(27年度と答弁がありました)
>・端末装置もシステムと密接な関係に疑問
> →これはどうみてもメーカー側の言い分です。
> 実際は、昔のように端末装置とシステムの関係は薄
> いものになってます。なので端末装置を病院資産で
> 持ち、その端末装置にシステム導入もて可能なはず
> です。
> (端末装置を法人BTO等など利用し費用削減も可能)
> まず病院側が必要とする端末装置の機能を明確化す
> ることが重要では?
市役所本庁では、端末装置とシステム本体は別メーカーになっています。
端末装置といってもパソコンですので、ご指摘の通りです。シンクライアント端末を想定されているわけではありませんので…
病院サイドの選定基準が不透明です。3月の予算審査段階でチェックが出来たのかもしれませんが、現状では、議会に調査権はないと思います。(歯がゆいところです)
>・電子カルテの有無
> →時代ですので、電子カルテ化は必要なことです。
> ただ根室病院は高齢医師が多いので、今以上の作業
> についていけない医師もいるのではないでしょうか?
> このあたりのデメリットを大きく公表するのも必要
> です。
担当部長の答弁の中で、医師の負担増を懸念し、院内コンセンサスを得たうえで、導入時期を検討する旨の説明もありました。
電子カルテに関しては、病病、病診、保健・介護といった地域連携を確立していく上で必要になると思っています。
>この質問と答弁からではこの疑問を解消する内容ではないように感じて、コメントさせて頂きました。
有難うございます。
「システム導入とは」「システム化とは」こういった入口論が整理されていない様に感じております。
投稿: 本田 | 2012年6月28日 (木) 20:47
本田議員、回答ありがとうございます。
この回答を見る限り、結論が決まっている答弁なのですね。
「システム導入」という点だけを考えると、病院中心の考えではなく、メーカー様中心の案であることが見えてきます。
「システム化」という点だと、各部門が理解しているが、意見を集約する事務局が理解しきれていないというところでしょうか?
メーカー様の仕様に合わせたシステム導入であれば、半年程度で間に合うのでしょう。ただ病院の仕様に合わせたシステム導入であれば、半年では少し足りないのではと思います。
導入作業は、あまり焦りすぎても回りがついていけず、システムだけが一人歩きします。病院担当者もその点を注意してほしいところです。
リース期間プラス2年程度の想定とありますが、リース期間は一般的な5年程度を前提にコメント致します。
近年パソコンの耐久性は向上しましたが、病院などの施設では長時間使用するため、5年程度でどこかに不具合が発生し始めます。また、メーカー様指定のパソコンだと導入時点でも最新機種ではありません。その為、3,4年程度でパソコンの性能としては取り残されます。
本来であれば、導入時点でどの程度の性能が必要かを決めて、メーカーなどから購入またリースするかと思います。
電子カルテについても、地域連携として根室市の病院全体で同じカルテ情報を閲覧できる機能を持たせるのでしょうか?また患者がIDカードなどで電子カルテを閲覧できる機能なども用意するのでしょうか?(電子カルテ閲覧はかなり難しいことではあります)
投稿: 名状しがたいもの | 2012年6月29日 (金) 08:45
名状しがたいもの 様 再度のコメント有難うございます。
>この回答を見る限り、結論が決まっている答弁なのですね。
>「システム導入」という点だけを考えると、病院中心の考えではなく、メーカー様中心の案であることが見えてきます。
その通りだと思っています。
>「システム化」という点だと、各部門が理解しているが、意見を集約する事務局が理解しきれていないというところでしょうか?
今回は看護支援システム等九つの部門システムも導入になりますので、医療情報室(全員兼務職ですが)が中心となり、オーダリングへのデータの受け渡しですとか、業務フローの見直しなどを行わなければなりません。
システムを動かすまでの諸々の準備作業に対する認識が不足しているのだと思います。
システム導入に関する契約は7月に入ってからですので、メーカー主導の突貫工事になるものと想定しています。(導入費用にも影響があるものと考えます。)
>メーカー様の仕様に合わせたシステム導入であれば、半年程度で間に合うのでしょう。
現在、稼働中の医事システムやオーダリングシステムをベースにしたフルオーダー化、部門システムの強化ですので大丈夫とは思いますが、
看護部門が使用する看護支援システム(新規導入)が心配です。看護記録や温度板等独自のルールがあると思いますので仕様の確認やルール作りの作業があると思いますので...
>ただ病院の仕様に合わせたシステム導入であれば、半年では少し足りないのではと思います。
私も、無理だと思います。 今回は、原則、「メーカーシステムに業務を合わせ、カスタマイズを行わないこと」だと思います。
>導入作業は、あまり焦りすぎても回りがついていけず、システムだけが一人歩きします。
>病院担当者もその点を注意してほしいところです。
その通りだと思います。
システム導入は段取り次第です。綿密な準備をしていても、様々、問題が発生しますので、マネジメントが非常に重要です。
医師や看護師、コメディカル等システムを利用する者との信頼関係が大切ですし、時には、組織を説得する力も必要です。
>リース期間プラス2年程度の想定とありますが、リース期間は一般的な5年程度を前提にコメント致します。
>近年パソコンの耐久性は向上しましたが、病院などの施設では長時間使用するため、5年程度でどこかに不具合が発生し始めます。
>また、メーカー様指定のパソコンだと導入時点でも最新機種ではありません。その為、3,4年程度でパソコンの性能としては取り残されます。
>本来であれば、導入時点でどの程度の性能が必要かを決めて、メーカーなどから購入またリースするかと思います。
詳しくは確認できておりませんが、予定されている190台近い端末装置については、今回の導入時に更新になるものと思います。
今回は、起債(過疎債)を使った一括導入になります。(償還費用の75%が交付税措置されます)その分、ご指摘の様な制約があることを認識の上、端末装置のスペックを判断すべきであると思います。
リース期間プラス2年程度の部分は、サーバーとその周辺機器だと思います。
>電子カルテについても、地域連携として根室市の病院全体で同じカルテ情報を閲覧できる機能を持たせるのでしょうか?
>また患者がIDカードなどで電子カルテを閲覧できる機能なども用意するのでしょうか?
電子カルテについては、まだ、具体的な議論がされていないと思います。
ただ、今回のシステム導入で、システムだけは先に入ってしまう様な答弁でした。
地域連携を意識されているかどうかは不透明です。
システム化は単なる機械化ではありませんので、しっかりとした将来ビジョンを持って取り組んでほしいと思っております。
様々、ご意見、ご提言有難うございます。
出来る限り、病院事務局にも伝えたいと思っております。
投稿: 本田 | 2012年6月29日 (金) 10:11