平成24年度の患者動向について
一昨日、平成25年3月分の患者動向の資料を入手しました。
5/15開催予定の活動報告会用の資料として整理をしておりますが、新病院移転後の患者動向が、皆さん、気になっていると思いますので、確定版ではありませんが概要を報告いたします。
入院患者の推移ですが、平成24年度は8月以降回復基調にありました。
新病院に移転した2月は、ここ4年間では最高の一日平均111.5名(病床利用率82.6%)を記録しました。
外来患者数は、11月までここ四年間では最低の状況でしたが12月以降は前年度対比では回復しました。
昨年は1月以降整形外科で常勤医師の退職があり、今年度は、2月から脳神経外科の外来診療再々がありましたのでこの様な推移となったものと考えます。
この結果、平成24年度の入院患者数は昨年12月に示された決算見込み人数を上回り1日平均94.2名となる見込みです。
外来患者数も、決算見込み額を上回り494.8名となる見込みですが、2年連続で500名を下回っています。
気になるのは、入院収益・一日一人当たり単価です。
決算見込みでは、35.406円を予定してましたが、それを下回る34,691円にまで落ち込む見込みです。
平成20年度は42,269円でしたので、7,578円(17.9%)もの落ち込みになっています。今年度の一日平均患者数が94.2名ですので単純計算ですが、2億6千万円近く単価減による影響があったことになります。
過去5か年間の患者動向と月平均の収益をグラフにして見たものですが、平成24年度の入院収益は単価減により平成22年、平成23年度よりも悪化しています。
外来収益の悪化は、患者数の減、微減ですが単価減により悪化しています。
但し、12月に示された決算見込み額(3月補正額も同額)とほぼ同額の決算となる見込みです。
昨年12月に平成25年度以降の3か年の収支見通しが示されていますが、その内容は、
入院 一日当たり患者数100.8名、一人当たり単価36,468円
外来 一日当たり患者数549.6名、一人当たり単価 8,338円
この数字が達成できたとして、平成25年度の一般会計繰出金は、1,525.600千円。(平成24年度は16億7千万円の見込み)
※これは常勤医師15名体制を想定した見込です
繰出金の圧縮のためには、高度医療の提供による診療単価の引き上げが必要としています。
しかしながら、現状では、高度医療の提供に対する具体策が示されているわけではありません。
過去と比べ入院単価が18%近くも落ち込んだ具体的な分析を行い、それらの落ち込んだ要因が現行診療体制で本当にカバー可能なのか示す必要があると考えます。
各種検査・処置・手術件数等細かな目標設定がいるのものと考えますが、一方で4年前とは医師体制も異なりますので、事務方の机上計算が独り歩きしない様、病院内のコンセンサスを得た上で、目標設定を行い、その提示が必要と考えます。
細かなお話は、活動報告会の中でさせていただきたいと思います。
何処の病院でも、もっとも収益に貢献するのが整形外科と眼科の手術件数、循環器系の心カテでしょう。その数字の推移については押さえていらっしゃいすか。
投稿: 隣人 | 2013年5月 4日 (土) 16:13
隣人さん コメント有難うございます。
>その数字の推移については押さえていらっしゃいすか。
手術処置料や検査料の科別の単価・収入額の推移はおさえておりますが、残念ながら各診療科の具体的な手術・処置件数の推移などの資料までは頂いておりませんので不明です。
一般質問等でも詳細分析作業とそれらをベースにした具体的な経営改善の目標設定の必要性について述べております。出来れは、早い時期に、病院自ら方針等示していただきたいと思っております。
議会サイドも「病院建設等に関する特別委員会」の閉めるタイミングが間違いだったと、私は思っています。
建設問題がメインの委員会ということで、経営状況については都度報告するという条件を付して閉めたわけですが、委員会解散について最終的には反対しませんでしたので、私にも責任があると思っております。
質問ができる機会には都度、病院問題を取り上げてきましたし、都度、病院事務局から説明・報告がありましたが、事務局の中枢が毎年の様に異動になる事務局体制の下、また、新病院への移転のための特別な体制も組まず現員体制で進めた移転作業のハードワークを眼の前にしますと、中々厳しく踏み込むことができませんでした。
済みません。
今は、病院の経営実態を調査検討する場がない状況(文教・厚生常任委員会できるかもしれませんが…)であり、一般質問や予算審査の場くらいしか質疑ができませんので、細かところまで踏み込むには時間が足りません。
病院は16億円を超える一般会計繰出金が必要な会計であり、病院の経営改善は、明らかに根室市が取り組まなければならない最優先課題です。
病院の経営改善なくして根室市全体の健全経営、まちづくりの推進も難しいと考えておりますので、引き続き、病院問題について取り組んでまいりますし、また、議会がチェック機能を果たすための体制作りについても働きかけていきたいと考えております。
投稿: 本田 | 2013年5月 5日 (日) 10:54
新病院がオープンした時点で入院患者数が一時的に増えた原因の一つは、物珍しさも手伝って患者さんが入院を希望したんでしょうか。(オープンに花を添えるために、意図的に患者さんを入院に誘導した、との噂も有るようです)。グラフには3月までしかデータが有りませんので、その後の数字が気に成る所ですね。
しかし分からないのが外来患者数です。11月にピークを迎えた後は一直線に下降中です。新病院に成ったばかりなのに・・・原因が分かりません。
まあ、一つだけ考えられるとしたら、市民は新病院と言うハードには一時的に目を奪われたが、既に分かっているソフト(医療そのもの)のレベルは別段変わっていないので、市立病院を見限った・・・のでしょうか。
では何故11月がピークに? 最後に市立病院を受診し2~3か月分の薬を処方して貰いその後は他院(釧路などの)へ移った??
投稿: passenger | 2013年5月15日 (水) 15:42
passengerさんコメント有難うございます。
4月の患者動向・収益の状況については、5月末に入手できると思います。病院内の会議など諸手続きが済んだ時点で情報提供して頂いています。
外来患者の傾向ですが、11月、12月は例年インフルエンザの予防接種の患者さんが増えますので、例年、その年度のピークになります。
平成23年度は1月以降整形外科の常勤医師不在が、外来患者減の要因だと思います。平成24年は2月から脳神経外科の外来診療が再開したことにより一日平均換算で30名ほどの外来診療増がありました。それがなければ、まだ右肩下がりの傾向になったものと考えます。
一日平均の外来患者数では23年度497.8人、24年度494.8人(見込み値)ですので悪化傾向は改善していません。
常勤体制がとれなくなった診療科の患者さんが市外に流出したまま戻られていないものと推察しています。(市内の一次医療機関への流出もあると思います。)
更に、駐車場の問題もあり、外来診療には新築効果が表れていないのではないでしょうか。
投稿: 本田 | 2013年5月15日 (水) 22:34