病院建設等に関する特別委員会がありました。
3/1 13:30 先週金曜日に引き続病院建設等に関する特別委員会が開催されました。
今日は、病院事務局より基本設計に伴う中間報告として
1.建設費関連全体事業費一覧表(当初計画対比)
2.建設事業費・年度別財源内訳試算表
3.建設費に係る財源試算
4.長期財政収支試算集計表
が示されました。
まだまだ大きく変わる要素があり、入院・外来患者数を変更すると支出面の精査も必要になるため、それらを考慮せず、建設費用に係る財源内訳と年度別の償還見込み額(償還に伴う一般会計繰出見込みを含め)のみ示されたものです。
現時点の問題点・今後の議論のポイント
・事業費を出来る限り抑えるとの考えであったが → 3億円増の建築施工費が示された。
・まちづくり交付金(5,6億円)を検討中とのことであったが → 一事業一補助金等の関係から交付金の利用は困難であり試算対象外とした。
・建設費に係る公債費の償還ピーク時に単年度で約402百万円、医療機器の償還が終了し建物のみの償還になっても単年度で約145百万円の償還見込み。
・一般会計からの繰入はピーク時で 1,228百万円の見込み。
※この数字は、平成22年度当初で見込む入院患者数111.6人、外来患者598.3人(一日平均)として試算した場合とのこと。
※新病院になった場合、入院患者、外来患者も増える見込みとのこと。
以上を踏まえて協議へと至った流れですが、私は、この内容では協議は困難と判断しました。
活動報告会でも説明しましたが、
・病院建設費用の圧縮
・病院規模の再検討や交付税措置の活用
・改革プランの着実な実行と更なる経営改善
・安定した医師招へい対策の明確化、看護師等医療技術者の確保対策
等を行わなければ、10億円を超える一般会計の財源負担が続きます。
このままの内容で、建設が進むことは問題です。私達市民が背負う後年次負担の問題です。
※議会としては昨年7月にこの委員会で基本計画を承認しており、病床数についても150床と決めており、耐震化交付金の条件である22年度中の着工のためには、後戻り(病床数の見直しの論議等)はしないという流れになっているとのこと。
私自身は、収支見通しが出てきた時点で、その内容を踏まえ、検討の余地があるものと考えていましたし、そうしなければ、上記の様な問題を抱えたままの病院建設になります。
病院建設は多くの市民が望んでいますし、私も、今が、千載一遇のチャンス(耐震化交付金の活用)であり、このタイミングを逃してはならないとは思っていますが、今の流れのままの取り組みでは将来に責任が持てません。
※複雑な気持ちですが、もう少し冷静に考えてみたいと思います...
「議会としては昨年7月にこの委員会で基本計画を承認しており、病床数についても150床と決めており、耐震化交付金の条件である22年度中の着工のためには、後戻り(病床数の見直しの論議等)はしないという流れ」
これはどういうことでしょうか?
昨年から状況はずいぶん変わっていると考えますし、長期収支も明確ではありません。
さらに、まちづくり交付金も対象外となることですので、起債の規模も確定できません。このような現状だからこそ基本計画の見直しができるのではないでしょうか?
投稿: Pain | 2010年3月 2日 (火) 12:54
Pain さん コメント有難うございます。
>昨年から状況はずいぶん変わっていると考えますし、長期収支も明確ではありません。
>さらに、まちづくり交付金も対象外となることですので、起債の規模も確定できません。
>このような現状だからこそ基本計画の見直しができるのではないでしょうか?
その通りだと思います。積み残し課題である収支計画の問題や一般会計繰入に対する市の方針によっては、決定事項とされている病床数を含め、病院の規模・機能を見直すという進め方は、極めて自然なアプローチであると思っています。
22年度中の建設着工が耐震化交付金の条件ですので、作業を急がなければならないことは理解していますが、将来負担や病院の収支見通しが明らかにされない中では、前に進めません。
再度、理事会を開催することになっておりますのでその中で協議して行きたいと思います。
投稿: 本田です。 | 2010年3月 2日 (火) 16:06
①今年度の一般会計からの繰入金は決算ベースでは12億円と聞いていますが、これに建設後5年間の年間償還金額4億円を加えると、一般会計からの繰入金は16億円になるのではないでしょうか?
②院内情報システムについて開示できる情報はないのでしょうか?以前の5億円の予算はあまりにも大きすぎます。自分たちで概略仕様を詰めない仕事の進め方も疑問です。業者に丸投げすれば予算額は2~3倍になるのがこの業界の通例です。基本仕様が途中で変われば作成したプログラムはごみになります。
③当てにしていた補助金がアウトなのですから、過去5年間の実績値と比較して「事業改革プラン」から見直すべきだと思います。
④根室市の財政は建設後5年間、毎年16億円の繰出金を負担可能なのでしょうか。財務課の見解を聞きたいものです。
⑤市立病院に62億円もの投資をしてしまったら、療養病床の施設(100~200ベッド)を作り維持する財源は捻出できなくなるのではないですか?老人が終の棲家にできないふるさとの町にはしたくない。
大変だとは思いますが、正念場にかかっているようです。
あせらず、じっくり考えて結論を出し、しかる後に果敢に動いてください。
投稿: ebisu | 2010年3月 2日 (火) 23:30
ebisu さん コメント有難うございます。
コメント頂いた5点についてですが、
1)一般会計繰出金については、建設費を除く22年度以降の繰出額を約8億円に抑えた積算としているため、建設費償還ピーク時で約12億円となっています。ですからこの金額は限りなく下限の話であり病院が今年度のような経営状況となれば、ご指摘のとおりの結果となります。
2)院内情報システムについては、院内協議を進めているとの答弁ですが、成果の発表はありません。
ご指摘のとおり概略仕様程度は院内で取りまとめるべきです。電子カルテ化を前提に、MRI,CT等放射線部門の画像管理、内視鏡画像等イメージデータ等を含めたトータル管理を目指す必要があります。また、病病・病診連携や介護との連携を意識した地域パスの構築等への取り組みも必要になってきますので、医師、コメディカルスタッフも交えしっかりとしたデザインをすべきタイミングです。
オーダリングシステムは20年度に更新したばかりですので、その活用も考慮すれば、費用の圧縮は十分可能だと思います。
3)改革プランの見直しについては、病院特例債の借入条件でもあり、3カ年間で幾つかの目標数値をクリアしていかなければならないものです。患者数が伸びていませんので医業収益も目標値を大きく下回っています。不採算部門も抱える公立病院の場合、人件費比率を50%に近づけることが目標値となりますが、現状では70%を超える様な状況ですので、改革プランの見直しは必須です。
4)昨日の補正予算審議で一般会計の基金残(繰出金の補てん財源)を確認したところ21年度末で約16億円という答弁でした。これまでの議会でのやり取りでは、一般会計としては7億円台の繰出が限界と言ってますので、病院の経営状況が改善されなければ、単純計算で4年で一般会計の余力が尽きることになります。
5)療養病床の問題は、非常に重要であり、新病院の基本設計がまとまるまでに、市として方針を示すべきであると思っています。
病院建設等に関する特別委員会でも積み残し課題として議論をして、その位置づけも明確にしたうえで、次のステップへ進むべきところですが、残念ながらいまだに方針は示されていません。
大変、重要な問題ですので、来週11日の一般質問で取り上げたいと考えております。
投稿: 本田です。 | 2010年3月 3日 (水) 09:26