本年度第1回目の自由訪問に参加
5/16-18 自由訪問で志発島へ行ってきました。
16日はあいにくの雨、風もありましたが、9時に北方四島交流専用船 “えとぴりか” は無事根室港を出港。今回の参加者は、元島民等58名。昨年までは自由訪問も国後島古釜布まで4時間30分をかけて入域の手続きに行きましたが、4年ぶりに水晶島沖での手続きが可能になりました。
根室港を出て1時間30分程で水晶島沖に着きましたが、うねりがひどくロシア側の船が“えとぴりか”に近づけないため4時間近く待たされました。16日のうちに島に上陸して墓参を済ませる予定でしたが中止になりました。なんとか午後3時(ロシア時間では5時)に手続きが終了し、志発島沖まで向かうことができました。 水晶島から志発島までは約1時間です。(近い!)
翌日は、予定を1時間繰り上げて5時に朝食、6時から30人乗りの上陸船 “えとぴりか2” を使い、2班にわかれ志発島カフェノツ浜に上陸。上陸後、直ぐにカフェノツ墓地へ向かい墓参を行いました。
その後約5時間、3班に別れ、居住地跡など散策しました。
四島交流船が新しくなり、船内での居住性は格段に良くなりました。海岸への上陸も “えとぴりか2” が砂地の海岸に着岸できましたので、乗り降りも楽になりました。(昨年は本船から2度乗り換えていました。)
参加者の中には目の不自由な方もおりましたが、船内の案内表示や手すり等に点字案内もあり、段差もほとんどなくバリアフリー化されたことで不安なく参加できたと感想を述べていました。
元島民の高齢化が進んでいます。「この訪問が最後。今回は息子にも参加してもらった。自分達が暮らしていた場所まで一緒に歩き、島のことを伝えたい。」と話された元島民の言葉に胸が詰まりました。
※志発島カフェノツの海岸から国後島を望む
領土問題は国家間の交渉事。世論の喚起が国家間の交渉を後押しするとして、返還運動の最前線で頑張ってきた元島民の平均年齢も80歳に近づいていますし、半数を超える方々が他界されています。一日も早い交渉の進展を期待し、四島交流、自由訪問等を通じて北方領土問題解決のための環境作りを行う事が必要であり、自由訪問の内容についても情報をオープンにして多くの国民に伝え、返還運動の啓蒙啓発につなげることも重要と考えます。
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