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4.病院経営改革・地域医療

2011年1月23日 (日)

新病院の鳥瞰図

先週金曜日に新病院の鳥瞰図が示されました。

1101221

これは最新の病院外観イメージです。

病院のホームページの情報は昨年の4月30日現在のもの

完成予定図も載っていますが、最新のものに更新してほしいものです。今月末が実施設計の期限。後1週間ですから、ほぼ作業は終わっていると思います。

先日、消防の移転の件でもブログコメント欄に問い合わせがありましたが、行政情報の開示のタイミング・内容・方法等を一度整理する必要があると思います。

現状では、広報紙、マスコミ対応が主になっていると思いますが、議会答弁されている様にホームページへの情報掲載もルールを設け、より積極的な活用に努めるべきです。

4月からは根室市内全域で高速のインターネット回線の利用が可能になります。行政としても公共施設の高速ネットワーク化を進め、各施設に利用者端末の設置や無線LANアクセスポイントの整備など検討が必要です。

病院建設の問題は市民の一大関心事ですから、市のオフィシャルサイトのトップページから新病院建設に関する進捗状況等が判るページへリンクを設けるなどの対応も必要と考えます。

大事業の実施=市民の関心事項ですから、こういったタイミングでこれまで解決できなかった問題の改善に努めるなどイノベーション効果を期待し新しいアイデアを出し合い、そこから新たな価値を創造する作業を組み込むことも必要です。

病院内の接遇改善、市民参加の病院ボランティアの立ち上げ、病院スタッフと市民の交流促進、患者市外流出の実態把握と改善、コンビニ受診の改善等々病院内、市民参加で出来る様な活動もはじめて行きましょう。

今この時代を生きる者の役目として、責任をもって、また、後悔しない様、この問題に取り組んで行きます。

2010年11月28日 (日)

財政調整基金等について

今回の一般会計決算委員会で、積立金、病院会計支出金及び地方交付税と平成21年度の財政状況について質問をしました。

目的は、新病院建設に向け、一般会計の体力の確認とその限界の見極めです

積立金については、これまで説明のあったいわゆる市が自由に使うことのできる1,716百万円の内容確認です。

◆21年度末残について
 財政調整基金  積立額 150,800千円 基金残 606,997千円
 減債基金 150,000千円  829,110千円
 備荒資金組合納付金
 超過納付金
279,582千円
合計 1,715,688千円

上記の内容であることを確認しました。

この中で減債基金は、地方債の償還財源に充てる基金ですので目的が限られます。

議場では、ここまでの確認しかしていませんが、これで何故1,716百万円が病院の経営が悪化した場合に利用できる財源であるかをお話しておく必要あります。

201011281_3 

上記は、平成21年度一般会計の歳出(支出)と歳入(収入)の内訳です。

歳入予算は、市税や地方交付税(以下「一般財源」と言います。)を除くと殆どが使途が決められており、各種事業目的のために使われます(特定財源)。不足する金額に一般財源が充てれられます。

一般会計や特別会計の予算の考え方は、歳入に見合う歳出が約束ごとなので、歳入金の額を超えて歳出予算を組むことはできません。

予算編成の作業は、不足する財源を歳出予算をカットする方法で調整をかけていきます。

赤字予算を組む事ができませんので、国・道の補助金や公債費等一定のルールのもと歳入予算額が決まってきますので、その範囲内で歳出予算の査定作業を行います。

したがって、上記の表で、歳入金が仮に不足した場合、その不足財源を補うことのできる財源は財政調整基金、減債金ん、備荒資金組合納付金超過納付金しかありません。

財政調整基金等を取り崩し歳入予算の繰入金として予算に組み入れることになります。

減債基金は地方債の償還財源にしか利用できないのですが、地方債の償還財源には一般財源を充てるため、そこに減債基金を利用することで、その分の一般財源を他に振り替えることができますので、1,716百万円が市が自由に使える貯金という事になります。

地方債の償還額は、平成21年度で2,164百万円ありますので、病院事業会計への繰出が増えた場合には、地方債の償還財源に減債基金を充て、一般財源を病院事業会計へ充てる事が可能になります。

もう一点、21年度一般会計の収支から言えることは、H21年度は、財政調整基金、減債基金は利用せず逆に3億円の積立を行っており、同時に、病院事業会計へ1,173百万円の繰出しをしつつ233百万円を翌年度に繰越(黒字)しています。

したがって、21年度決算ベースの収入を確保できるとすれば、病院事業会計への繰出が15億円位になっても基金を3億円程度取り崩すことで財源対策が可能と言うことになります。

財政課の説明のとおり、「交付税制度が現行のままであれば、大丈夫であるが、5年も6年もこの状態が続くようであれば厳しい」ということになります。

病院会計支出金については、

当初予算額 759,542千円 → 1,173,469千円となっています

※出来る限り現実的な予算措置を検討すべきと指摘。

・繰出金の内容について
・繰出基準の変更について確認 基準内繰入が約8億円
・実際に交付税措置等財源の手立てがされている額はどの程度か約2億円
・国等への財源手立てを要望すべきであることを指摘
・予算と決算の乖離を少なくすべきであることを指摘
・基準外繰入の病院事業会計の収支均衡を図るための繰出金の考え方について

上記の内容について指摘、確認をしました。

医師の招へい対策が上手くいかなかった場合、その分が収入不足となりますので、収支均衡を図るための繰出金が増えます。

その部分を間違いなく、カバーし続けることができるかを確認しました。

※具体的な答弁はありませんでしたが...

地方交付税と平成21年度の各財政指標について

・平成21年度の地方交付税の状況
・一般会計の経営状況と各財政指標についての評価

この質問は、今後の地方交付税制度のチェック及び現在の根室市の財政状況の確認のために行いました。

各指標とも健全数値であり、21年度の状況では問題はありません。

連結実施赤字比率も、病院事業会計の収支不足を一般会計の収支均衡を図るための繰出金でカバーしている間は、赤字比率が発生しません。他会計の影響も無いようです。

将来負担比率も、根室市の場合は、隠れ借金がないとの報告でしたので、350%の将来負担比率に到達することはありません。

以上のとおり、現在の一般会計の状況や各種指標を見ても、すぐに根室市が破たんすると言うことは考えられませんが、地方交付税制度、そして、何よりも病院の経営状態、医師招へい対策の如何によっては、15億を超える繰出金が必要になる可能性もありますので、今後、病院の経営状況のチェックが更に重要になります。

以上

2010年11月24日 (水)

別海町医療フェアに行ってきました。

11/23 別海町で開催された「第1回別海町医療フェア」に行ってきました。

目的は、札幌医科大学島本和明学長の基調講演と地域医療に関するシンポジウム。

以下は、私のメモです。

13:00から島本札幌医科大学学長が「北海道地域医療の現状と課題」をテーマに基調講演を行いました。

新医師臨床研修制度導入による医師不足の現状、3Kを嫌い、家族や教育環境を希望し地方離れが進んでいる実態等医師個々のニーズの変化について詳しい説明がありました。

北海道全体としてみれば医師数は全国平均であるが、札幌や旭川など一部に集中する「地域偏在」の問題。

加えて、内科、外科、産婦人科、小児科を希望する者が減少する中で、眼科、神経科等その他の科の希望者が増えるという「診療科別の偏在」の問題。

医者を増やしても「地域偏在」、「診療科偏在」の問題を解決しなければ根本的な問題の解決とはならない。

北海道は180市町村の内145市町村で出産ができない。

定員数が100名から110名に増加されるが医師が育つまでに8年間かかる。

その間どうするかが課題である。
札幌医科大学での取り組み
・後期研修医の確保
・魅力的な病院、よりよい教育を目指す。
 ※トイレのウォシュレット化も目標項目にありました...
 ※市立根室病院の女性トイレの問題を思い出しました...
・地域枠制度の活用
・教育の中で地域医療を目指す人材を育成する。
  ※医学部、保健医療学部の別海町での研修は7年目。
  ※2009/3/20 札幌医科大学と別海町の間で教育連携協定
   両者の医療・福祉・保険の分野において地域社会への貢献、

   学術的協力を進めることとしています。

「地域医療の充実につとめたい」とし講演を終えました。

13:40~15:20 シンポジウム

テーマ「道東医療を取巻く環境の変化と今後の地域医療について」

市立釧路総合病院救急救命センター 其田センター長からドクターヘリの運航状況等道東全体の救急医療体制のあり方についてお話がありました。

道東ドクターヘリは21/10/5運航開始。
市立釧路総合病院(週五日)と釧路孝仁会記念病院(週2日)担当。

天候条件が悪い時には釧路町の消防施設から搬送、そこから市立釧路総合病院へ陸路で搬送することもある。
道東の場合は5月から8月は霧の影響もある。

ドクターヘリでなにが変ったか?
・圧倒的な早さ、距離が縮まった。=地域住民の安心・安全の提供
・地域救急医療への影響としては外傷診療、救急治療のレベルアップ
・救急医療における真の地域連携・交流=顔の見える関係の構築

今後の課題
・安全な運行
・安定的な財源の確保
・質の高い医師、看護師の確保と配置

※ドクターヘリの着陸ポイントには消防車が待機、と言う説明や悪天候の場合病院から離れた釧路町の消防施設への着陸もあると言う話を聞きながら、新病院建設の中で検討が進んでいる病院駐車場のヘリポート併用の話には、益々疑問を感じてしまいました。

町立中標津病院長渕院長からは、北根室全体をカバーする地域センター病院である町立中標津病院の役割と現状等について説明がありました。

・4町の他弟子屈、標茶もカバーしている。
・管内の医師数は、2006年の31人から現在34名に増えている。
 ※10年くらいのスパンでみると減っている。
・町立中標津病院も耳鼻科常勤、整形外科3名常勤になった。
・24時間常勤化目標としている(機能は発揮できていない=循環器や呼吸器の充実が必要)
・羅臼の救急車の受け入れ
・ドクターヘリへの協力
・看護師確保も厳しくなっている。
  魅力ある教育制度
  ※認定看護師、特定看護師等資格取得支援も必要であるが病院のシステムとしてやるとなると問題も多い。
  都市部へ看護師が集中(医師同様札幌、旭川の一部が一人勝ち)
・病院自体の努力としては、地域住民に魅力のある病院、安心してかかってもらえる病院を目指す必要がある。
・現状では、住民との連携が弱いのではと思っている。
・麻酔の常勤医師のいる中標津病院に外科を集約し、手術を含めた治療は中標津、別海は外来診療等機能の整理、医師の負担軽減を考えることが必要。

最後に町立別海病院の西村院長から北海道、道東、北根室の医療の現状等を踏まえ今後の別海町の医療のあり方についてお話がありました。

・圧倒的に多いのが高齢者医療
・地域包括センターとの連携
・母子センター保険センターとの連携
・高次医療は二次、三次医療圏内の地域連携
 ※0次から3次まで全体で医療がカバーされていると言う考え方を町民に理解してもらえるような活動が必要
・医療の高度化専門化、少子高齢化、医師不足、看護師不足をカバーするためには地域連携でやっていかなければ地域医療は衰退する。
・釧路、根室は医師が不足している。地域特性を活かしてやっていかなければならない。

・そのためには、別海町のことを把握しておかなければならない。
・別海は、助産師、保健師、救命士が多い。彼らとの連携を!
・1.5次的な医療、病気でない出産、緩和ケア、終末期医療等への取り組み。
・釧路も高齢者医療は弱い。
・地域連携室の充実、病院間の連携充実を
 ※1000人のコミュニティの説明 高度医療が必要なのは0.3%、医師が必要な医療は7%

 ※何でもかんでも地元の病院に求めてはいけない。

以上

根室の実態とはかなり様子の違う話でした。町立中標津病院も経営的には厳しいのですが、目指している医療は地域センター病院=北根室の中核的医療機関。

別海、中標津、釧路を含めた1次から3次医療圏までの連携をしっかり先生方が意識され、札幌医科大学との連携についても早い時期から力を入れています。

根室は、まだまだ整理しなければならない課題が山積みです。その事を市民に伝える作業も必要です。

※今日から3日間、一般会計等の決算審査特別委員会です!

※傍聴も可能です!

2010年11月13日 (土)

根室市の財政状況について

根室市の最重点施策である新病院建設事業が来年2月から工事着工となります。

第3回定例会でも、病院事業会計経営状況と一般会計が繰出続けることのできる金額と継続可能な一般会計の財政力(体力)を取り上げ、建設着工の判断が求められたところです。

今日は、一般会計の財政力について、幾つかの指数等を上げ説明したいと思います。

平成21年度の決算状況をベースとした指数等です。(全道市長会調査資料)

夕張市のような財政破たんを未然に防ぐため、新たな指標で財政をチェックし危険な兆候がある場合には早期に、そして、計画的に自治体の健全化を図る事を目的に平成19年6月に「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」が制定されました。

財政状況の危険度をチャックするために設けられた新たな指標は、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率です。

これまでは、自治体全体で財政状況をチェックする手法はありませんでしたが、夕張市の財政破たんにより、一般会計や企業会計そして自治体以外の広域連合や第三セクター、土地開発公社等の自治体が財政面で関わりのある会計それぞれの決算では表面化しなかた経営悪化の状況を、自治体全体でチェックが必要であるとうことで、新たに設けられた指標です。

将来負担比率は、将来の財政圧迫の可能性の度合いを示す指標で、自治体の全会計に加え自治体が関係する組合や設立法人等全てに対する「将来負担すべき実質的な負債」の「自治体の標準的な状態で通常収入される見込みの一般財源の規模(=標準財政規模)」を基本とした額に対する比率で、この比率350%が早期健全化基準とされています。

根室市の数値は119.3%で道内35市中14位(平均は162.5%)です。夕張市はこの数値が1091.1%となっています。夕張市の他5市が200%を超える将来負担比率となっています。

次に、実質公債費比率ですが、公債費(地方債の元利償還金)による財政負担の度合いを示す指標で、地方税や普通交付税のように使途が特定されておらず、「毎年度経常的に収入される財源」のうち、公債費や病院等の公営企業債の元利償還金に対する繰出金等「公債費に充てる費用」の割合で、通常、前3カ年の平均値が使われます。

この数値が18%以上になると地方債の発行に際して知事の許可が必要になり、25%を超えると地域活性化事業など単独事業に係る地方債が制限され、35%以上になると災害関係を除く一般公共事業など補助事業に関する係る起債も制限されます。

根室市の数値は11.3%で35市中5位(平均は15.5%)です。夕張市はこの数値が36.8%となっています。25%を超える市は夕張市以外ありませんが5市が20%を超えています。

次に連結実質赤字比率ですが、自治体の全ての会計の赤字額と黒字額を合算し、赤字の程度を指標化するもので、「実施赤字額又は資金の不足額」の「標準財政規模」に対する比率です。

現在、この指標が示されている市は7市です。根室市は赤字状態ではありません。ちなみに夕張市も該当しません。

この数値で判るように、夕張市の場合は自治体以外の広域連合や第三セクター、土地開発公社等に対する負担が多額なものになっているようです。

従前から自治体の財政状況や地方債の発行制限のために用いられてきた指標もチェックしておく必要があります。

一般的には、経常収支比率、公債費比率、起債制限比率などをチェックしておくことが必要です。

経常収支比率は、財政構造の弾力性を示す比率で、人経費や生活保護費などの扶助費、公債費等の「経常的な経費」に地方税・普通交付税等を中心とする「経常的な一般財源」がどの程度充当しているかを示す比率です。この比率が低いほど弾力性に富んだん自治体ということになります。

根室市の数値は89.2%で35市中12位(平均は90.8%)です。

※夕張市の経常収支比率は72.9%で35市中もっとも低い数値、即ち弾力性に富んだ自治体となるっていますが、この指標には企業会計等の状況は含まれませんので、新しい指標と並べてみないと判断は難しいですね。

次に公債費比率ですが、この比率も財政構造の弾力性を示すもので、「その年度の公債費の元利償還金の額」の「標準財政規模」に占める割合を示す比率です。この比率は10%を超えないことが望ましいとされています。

根室市の数値は9.4%で35市中1位(平均は15.2%)です。35市中10%以下は根室市を含め3市です。

次に起債制限比率ですが、地方債の発行を制限するための指標で、公債費比率の分母・分子に標準財政規模を求める際にもちいる公債費の参入数値を除した値(ちょっと判りずらのですが)

根室市の数値は7.6%で35市中2位(平均は12.4%)です。15%から20%未満は要注意団体、20%以上で地方債発行が制限されます。21年度は20%以上の市はありませんが、要注意団体となる15%以上の市が5市あります。

最後に財政力指数についても説明します。

財政力指数は、自治体の財政力(体力)を示す指数で、「普通交付税の算定の際に用いる基準財政収入額」を「基準財政需要額」で除した数値の過去3カ年の平均値です。

この数値が1を超えると普通交付税が交付されなくても自治体運営ができる団体とうことになります。1に近ければ近いほど財政的に余裕があるということです。

根室市の財政力指数は、0.322で、35市中26位(平均は0.437)です。道内で一番財政力指数が高いのは、千歳市の0.804です。

単純に言えば、根室市が担うべき自治体運営経費の内、税収等自力で準備できるお金が3割しかないということです。

長々と難しい数字の説明をしてしまいましたが、整理しますと下記の通りです。

この様な指標を基に根室市の財政力(体力)の現状をチェックすることができます。

将来負担比率  119.3%で35市中14位(平均は162.5%)
  ※350%以上が早期健全化基準
実質公債費比率  11.3%で35市中 5位(平均は 15.5%)
 ※18%以上になると地方債の発行に際して知事の許可
 ※25%を超えると地方債が制限
経常収支比率     89.2%で35市中12位(平均は 90.8%)
公債費比率        9.4%で35市中 1位(平均は 15.2%)
起債制限比率      7.6%で35市中 2位(平均は 12.4%)
 ※15%から20%未満は要注意団体
 ※20%以上で地方債発行が制限
財政力指数        0.322で35市中26位(平均は  0.437)

根室市の場合、病院事業会計へ10億円を超える多額の繰出が続いていますので、その他の施設整備等いわゆる投資的事業を抑えているわけです。(これからもこの状況が続きます。)

また、健全な財政運営を維持すために、単年度の地方債の発行額の抑制(8億円以内を目標にしています。)のほか、人件費の削減やゴミ処理手数料等々独自の財源確保にも、いち早く取り組んで来ています。

この結果が、上記の各指標に表れているいるものと考えます。

更には、病院事業会計が抱えていた約10億円の不良債務も、その原因が、新医師臨床研修制度等国の医療制度改革に起因するものとして病院特例債の発行が認められ、解消しています。

したがって、現状は、数値的にみても健全な財政状況といえるものと考えます。

財政調整基金等財政運営の穴埋めに使う事が出来る基金の残額は約17億円です。

現在の財政状況で直に夕張の様な状況になるわけではありませんが、病院事業会計の収支不足(借金)を市全体でカバーしきれるかどうかがポイントになります。

現行の交付税制度が継続されること、病院経営が改定版改革プランと限りなく整合性がとれること、即ち、常勤医師の招へい対策が確実に行われることが条件になるものと思います。

改革プランと現実の経営状況の乖離を早急に改善することが喫緊の課題です。万一この条件が崩れた場合、人件費の削減等更なる対策が必要になります。

以上

下記のサイトで根室市の各種指標を見ることができます。

(上記の説明とは関係ありません)

http://patmap.jp/CITY/01/1223/1223_NEMURO_base.html

2010年11月 1日 (月)

新病院建設事業予算案審議における私の判断

10/29  第三回定例会の反省を踏まえ、予算案に賛成した理由などを書きました。

ブログにコメントが寄せられましたので、お返事を書きましたが、非常に重要な内容なのでブログ本文にも同じ内容を載せたいと思います。

コメントはお二人からですが、重く受け止め、今後の議員活動に活かしていきたいと思います。

※図表や青色部分は新たにこの本文で追加しました。

以下、コメントの内容です。

この様に受け止められる方々が沢山いると思っていましたし、私自身、何日も考えた上での判断です。

当然、私一人が反対しても結論は変わりませんが反対を貫くべきだったのかもしれません。

たしかに、これまで言い続けてきましたとおり、長谷川市長の強引な手法(ご本人は強引ではないと言っておりますが)、建設費圧縮の問題や病院事業会計の収支見通し、繰出金、そして、医師招へい対策の問題等々何も詳細な説明もなく、解決されていないわけですから反対の立場をとるという選択もありました。

しかし、私は、病院建設はいまこのチャンスを逃すことなく実現しなければならないと考えました。

条件付きとは言え22億円の交付金が付いた事業。交付金を要望した病院は市立病院だけではないでしょうし、耐震化交付金の裏補助である、まちづくり交付金は北海道のご配慮があり確定したものです。

このことで、希望がかなわず様々な事業実施に影響を受けている市町村が沢山あると思います。

ここで、事業に反対し事業計画を止めてしまう事は、北海道や国との信頼関係をも否定することになります。

旭川医科大学を中心とする体制に切り替える大事業や平成19年のあの危機的な医師不足解消の際も、北海道のご支援があって切り抜けてこれたわけです。私は国や北海道との信頼関係も重要なポイントと考えます。

長谷川市長の新病院建設事業を進めるこれまでのやり方に関しては、今も、正しい手法とは思っていません。今議会の一般質問、予算審査特別委員会でもこの点については私を応援して下さった市民の皆様の代表として、その旨を発言しましたし、これからも、その気持ちに変わりはありません。

しかし、起債の申請手続き等を含め、国や北海道が市立病院の改築申請のチェックを行っておりますし、申請が受理されたことも事実ですので、それらを踏まえた判断をすべきと考えました。

議会での発言は大変重たいものと考えております。(市長のみならず、予算審査特別委員会で答弁された管理職の方々、そして私自身も)

収支見通しが示されなかったことについては、今も納得している訳ではありませんが、改革プランが55億3千万円の建設資金やその償還を含めた計画であること、併せて、一般計画の体力等についても予算審査特別委員会で確認しました。

起債償還額についても、7億4千万円を加えた借入見込み総額38億6千万円の年次別償還額を私が自分で計算し、その額を述べ答弁で確認するというあり得ない手法も採りました。

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※38億6千万円を24年度に借入したという想定で計算

※建物本体は、30年償還(5年据え置きの元利均等償還 年利2.1%)

※医療機器等は、公営企業債5年償還(1年据え置き 年利3.0%)

           過疎債12年償還(3年据え置き 年利3.0%)

※交付税算入 公営企業債 22.5% 過疎債 70%

今年度の患者動向の見込み改革プランの乖離についても同様です。その影響額が一般会計でカバーできるのかについても、想定される数値を私の方から述べ(約15億円前後)、確認をするという手法をとりました。

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※収支均衡分、医師確保対策分及びH22年度の不安要素部分が問題。

※医師招へい対策次第ですが、目標の15名以上の体制となったH21,H22(上半期)も目標の患者数、収益も達成できていませんので、経営改善が急務の解決すべき課題です。

※医師確保対策経費が根室市の特殊事情と言えますが、この事は、根室市のみならず地域医療が抱える問題であり、医療制度改正、医師派遣対策、財源対策等国に対して地方の現状を訴え、各種改革のための要請等も必要な部分です。

※公営企業会計ですので、できる限り一般会計からの繰り入れを抑えるための自助努力、経営改善に取り組む必要があります。不安要素分、収支均衡分の解消が目標になると考えます。

医師招へい対策によっては、現行の計画が更に悪化することも確認しました。医師招へい計画の年次別目標も示すよう要請しました。

色々な噂が飛び交っていますが、医師招へいは非常にデリケートな問題ですので、議員として無責任な発言はできませんし、些細な発言や医師との応対一つで交渉事が崩れてしまいますので、医師招へい対策については、長谷川市長、東浦院長にお任せするしかないものと考えています。(結果については、正しく伝えていただかなければなりませんが...)

※市民と先生方とのコミュニケーションの場を小さなグループ、個人でもかまいません、どんどん作りましょう!

※医師招へい対策もH18,H19年度の様にまちぐるみで取り組む必要があると考えます。

また、起債申請は年度毎の申請ですし、22億円の交付金も年度毎の事業費にあわせて交付されますので、全て、申請時の約束事を守ることが原則です。医師招へい対策も条件の一つですので着実に実績を上げていかなければならないことです。
その事が守られなければ、起債許可や交付金の交付決定がストップする可能性もあります。

態度表明の際に言いました通り、今一番の問題は病院の経営状況と考えています。収支の改善がなければ、一般会計の繰出しが増えます。この事があっても体力的に一般会計が持つという説明を受けていますが、一般会計総予算の1割近い繰出しを病院事業会計に続けることは、市全体の投資的な事業、ソフト事業へも当然影響がでてきます。

議員としてチェック機能は引き続き発揮しなければなりませんし、その事を皆さんにお伝えする責任があると考えています。

圧縮に努めると議会答弁を続けたが圧縮できていない建設費そのものも大きな問題ですが、橋本議員の質問に対して、公立病院の建設単価としては、決して高くはないとう説明を議場でしていますし、起債申請等でも当然建設費はチェック対象です。患者家族のアメニティーに関する部分が取りやめになったのも、北海道の指導であるという説明が予算審査や市長答弁でもありました。

1平方メートル単価30万円、1床当たり単価29,700千円という説明でした。(私のメモ)
国立病院機構の単価 1平方メートル25万円から30万円、1床当たり単価20,000千円とのこと。市立病院の場合、外来比率が一般的な公立病院の3倍くらいですから、外来の占める面積率がおおくなりますので、病床数での割り返しでは単価が上がるものと想定しました。(私の判断)

こういった点も、近年新築された医療機関との対比等口頭の説明だけではなく、具体的な資料の提示が私は必要だと思っていますが...

様々、説明不足であり、行政運営にとって一番大切な、市民への情報開示不足は否めないところであり、「市民と協働のまちづくり」を目指すとう長谷川市長の言葉と行動の違いも我々市民が声を出して指摘しなければならないことと感じております。

この度の議会中の私の気持ちを率直に述べさせていただきました。

今後ともよろしくお願いいたします。

2010年10月23日 (土)

改革プランと9月末までの経営状況等を比べて

少し前まで、来週から始まる議会への心構え等かなり過激に書き込んでいたのですが、信じられないことに、保存ボタンをクリックした途端にログイン画面に戻り、書き込んだ内容が全て消えてしまいました(^^;

「今は書くな」と言うことなのかちょっと考えましたが、気を取り直し、もう一度、冷静に書き直すことにしました。少しトーンダウンです(笑)

来週から議会が再開されます。

26日代表質問、27日一般質問、28日各常任委員会、29日予算審査特別委員会が開催されます。

私は、27日に新病院建設と病院経営について一般質問をしますが、26日の代表質問の市長答弁等を踏まえ、質問を組み立てたいと思っています。

9/30長谷川市長へ病院建設に関する要望書を提出していますが、その後なしのつぶてです。正直呆れています。

その様な状況ですので、要望事項を中心に質問をしなければならないと思っています。

事前準備作業として改革プランと上半期の患者動向や医業収益との比較分析を行ってみました。10月8日の議員活動報告会でも説明をしましたが、9月末までの状況や決算見込みについても病院事務局から説明がありましたので、その内容を踏まえ整理しました。

詳細は、PDFファイルをご覧になって下さい

改定版の改革プランが示されたのは9月29日。同時期に病院事業会計の本年度の決算見込み数値も示されましたが、料金収益で2億5千万円、職員人件費で1億6千万円もの乖離があります。

また、料金収益を前年度実績と上半期実績を比べると年間ベースで約2億円の減、改定版改革プランと上半期実績を比べると3億を超える減となります。

新病院建設着工を目前にしているこの時点であまりにも不透明な要素が多すぎます。計画・推計・想定とは言えこれだけ大きな乖離がありますので、より現実的な収支見通しを明らかにする作業は必要です。

医師招へいについても、3月末に泌尿器科医師、9月末に麻酔科医師が退職し、更に、外科医師の退職も予定されており、下半期の経営見通しも相当厳しいものと考えます。

新病院建設がはじまれば駐車場の問題等なども含め更なる患者減も予想されますので、24年の新病院開業までの収支は相当厳しく見込むべきと考えています。(この事は予算員会等でも何度か指摘しています。)

おそらく、新築後5,6年目に起債償還のピークがきます。改革プランでは公立病院特例債の償還期限であるH27年度までしか収支見通しが示されていませんがピークはH30年位になるものと考えます。

そこまでの分析・精査が必要ですし、それをせずに前へ進む判断はできません。

先日、コメント欄への返事を書く際に、町立中標津病院の改革プランを調べてみました。
平成11年4月に病床数220床でオープン。その4年後には21床返上し199床(内19床は療養病床)に、更に、H17年8月には53床を休床し、一般病床127床、療養病床19床となり、H21年度の一般会計繰入金が11億円を超える経営状況になっています。
H21年度は常勤医師18名、嘱託医師1名体制です。

現在、市立病院の常勤医師は15名、外科医も退職が予定されていますので14名体制になります。単純比較はできませんが、中標津に比べ5名も少くない医師体制です。収支見通しを考えると中標津より厳しい状況を想定する必要があるのではないでしょうか。

悪化する経営状況について説明をすることは大変なのかもしれませんが、隠していても負の連鎖が拡大するだけです。

医師との信頼関係を築いてゆく上でも、この様な進め方はマイナスではないでしょうか?現状そして将来見通しを正しく伝え、改善にご協力いただく事務サイドの真摯な姿勢が必要です。

根室市はじまって以来の大事業に着手するわけですから、市民に対しても、現状を、そして最悪の状況も説明したうえで、理解と協力を求めるべきです。

市民の理解と協力なくして病院建設はあり得ません。

2010年10月 5日 (火)

市立病院小児科の夜間・休日の診療体制が変更

小児科が午後8時に行っている救急患者のための診療が11月1日から休診になります。

理由は、医師の過重労働による疲弊の防止です。

土・日・祝祭日の午前10時の救急診療はこれまで通り行われます。

平日の診療時間内及び土・日・祝祭日の午前10時の救急診療以外の時間帯は、小児科医師以外の日当直の医師が診察することになります。

時間外に市立病院を受診する際は、病院に向う前に、電話で問い合わせをし看護師と相談しましょう!

また、月曜日から土曜日の午後7時から午後11時までであれば、「小児救急電話相談」(電話#8000)が利用できます。


地方の病院が医師不足になった原因は新医師臨床研修制度によるところが大きいのですが、救急医療を担う地方の公立病院等における医師の過重労働からくる疲弊も要因と言われています。

平成19年度、6名の医師で再出発した市立根室病院。18年度末から残った医師は3名(この3月に退職された前院長と小児科、眼科)に、北海道、札医大からの支援、そして独自採用の医師に赴任いただき、内科3、小児科1、泌尿器科1、眼科1名体制でした。

夜間救急外来を止め、北海道、道内3医育大学、姉妹都市黒部市民病院、国立病院機構等々多くの応援をいただき、危機的状況のなか地域医療を守ってきたものです。

平成21年度は、16名体制にまで医師体制は復活しましたが、医師の過重労働による疲弊対策への取り組みが必要であり、大学からの宿日直、土日待機に対する応援もいただきながら救急患者への対応も行っています。

東浦院長が講演会で何度も医師の疲弊の問題を訴え、診療時間内の受診を呼びかけています。

今回の小児科の対応についてもやむを得ない措置と考えます。全国的に医師不足はまだまだ解消されません。特に、地方の公立病院への医師の招へいは非常に困難な状況にあります。

私達もこの様な地域医療の実態、市立病院の状況を理解し市民一人ひとりができる協力・努力(診療時間内受診、救急時ははじめに電話)をしていかなければならないと思います。

子供たちのために365日休むことなく続けていただいた小児科の夜間救急診療体制。医師派遣を頂いている北海道大学、そして、小児科の先生方に、私達は、感謝しなけければいけないと思います。

有難うございます。

2010年8月31日 (火)

今年も北海道庁へ行ってきました。

8/27 夕方、北海道庁保健福祉部医療政策局地域医師確保推進室を訪問しました。

今回は、看護師確保対策の全道的な状況について担当者の方からお話を聞くことができました。

看護職員の就業者数は二年に一度調査が行われており、平成20年12月末の就業実態についての説明でした。

北海道全体では、看護職員就業者(保健師、助産師、看護師、准看護師)全体として増えていますが、根室管内(以下「根室」とします)、後志、北渡島・桧山は減少しています。

以下、提供いただいた資料をグラフ化し分析してみました。

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グラフのとおり、看護師の就業者は順調に伸びていますが、准看護師については、平成10年をピークに減少しています。

准看護師の減少は、医療の高度化に伴い平成14年4月から准看護師の資格取得までのカリキュラムが増えた事や戦後の看護師不足解消のために暫定的に措置された制度であり将来的には廃止といった考えがあり、先行きの不透明さと指導体制等の問題から准看護師養成施設の多くが閉鎖されたことが原因だと思います。(市立病院に併設されていた准看護師養成所もこの様な流れを受け平成14年度末で廃止しています。)

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平成18年と平成20年を比較した看護職員の増減率を全道平均、根室、そして看護師が集中する都市部の代表である札幌で比べてみましたが、根室は看護師、准看護師ともに減っています。

看護師は毎年増えているが、根室では逆に減少しており、准看護師の減り方も倍以上になっています。

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人口10万人当たりに換算した看護職就業者の状況ですが、北海道全体では全国平均を上回っていますが、根室は、看護師が著しく少ない状況です。

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次に病床100床当たりに換算した場合の看護師数ですが、根室は病床数そのものが少ないため、全体の看護従事者でみると、大幅に従事者が少ないという状況にはないようですが、准看護師が看護師不足をカバーしている状況にあることがわかります。

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次に看護師や准看護師の就業先の傾向をグラフ化してみたのですが、看護師、准看護師ともに病院の就業者が減ってきていることがわかります。

看護師の場合、診療所やクリニックなど日当直のない勤務や介護保険、在宅看護を就業先とする者が増える傾向にあるようです。

准看護師も病院が減り、その分が介護保険施設へシフトしていることがわかります。

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最後に年齢別の看護職員の構成ですが、准看護師の20-24,25-29の構成率が低くなっていますし、逆に、55歳以上の構成率が高くなっていることがわかります。

市立根室病院ではH26-H28にかけて18名の看護職員の退職が予定されています。その多くは、准看護師です。全道的には看護師は増えていますので、今から計画的な確保対策を行わなければ、新病院の3病棟体制の維持、更には、夜間救急体制(看護師2名の当直体制)の維持が困難になります。

看護師確保対策の問題については、議会でも何度か質問していますが、医師確保ができても看護師がいなければ診療はなりたちませんので、市には、明確なビジョンを示してもらいたいと考えています。

道の担当者からは、3交代制と2交代制の比較検討、短時間雇用の導入、潜在看護師の職場復帰支援、夜勤専従看護師の利用等他の病院が取り組んでいる事例についても意見交換をしましたが、地域の実態や入院患者の状況によって判断が難しいことから、根室にあった取り組みを検討するようにとアドバイをいただきました。

今日の北海道新聞に医師、看護師確保の問題が掲載されていましたが、3月議会、6月議会で私も指摘しましたとおり、人員確保ができなかった場合はH21年度を超える一般会計繰出金が必要になりますので、何度も言っておりますが、市民全員で腹をくくり、後で「そんなはずではなかった」と言わないような取り組みをしていかなければならないものと考えます。

地域支援センター枠として現在4名の医師が北海道(札幌医科大学)から派遣されていますが、この派遣についても、4年間という期限があります。このことについても議会で取り上げていますが、今のところ、具体的な対応策については示されてはいません。

今回の道訪問でも、担当の方から過去の支援センター派遣の状況についてお話を聞くことができましたが、全道的な医師不足が続く状況下で例外はないと言われました。(昨年同様)

病院改革プランが9月の上旬にはオープンになるものと思いますので、それまでに、もう少し色々な角度から検討を続けていきたいと思います。

2010年8月21日 (土)

7月末までの患者動向等について

市立病院の患者動向等について病院事務局から7月末までの状況を聞くことができましたので、改革プランや予算資料として公開になっている情報をベースに独自に資料をまとめてみました。

8月末までに市立病院の経営改革プランの見直し案が示される予定になっていますので、その検討資料として現行改革プラン対比で作っています。

はじめに、常勤医師の体制ですが、今年度は、昨年度と同じ16名体制で、診療科別の医師構成は、内科7名、小児科1名、外科3名、整形外科2名、眼科1名、人工透析1名、麻酔科1名です。
昨年と比べると内科1名増、泌尿器科1名減とう状況です。改革プランでは平成21年度以降常勤医師15名以上とし具体的な科別構成は示されていません。

この医師体制の下での今年度の患者動向について説明します。

入院患者数は、前年度より若干増えていいますが、改革プランの目標値である118.0人からは大きく下回っています。
予算の目標患者数は111.6人ですが、8月以降の患者動向を見なければ判断は難しいのですが、、昨年度が最終的に97.1人でしたので昨年とほぼ同じような患者動向で推移している現状を考えますと、非常に厳しい状況にあると思います。

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次に、外来患者数ですが、昨年度と比べて40人から50人近く落ち込んでいます。泌尿器科が非常勤になったことによる影響がでているものと判断します。
改革プランの目標値である645.0人からは大きく下回っています。
予算の目標患者数は、598.3人ですが、入院患者同様、昨年の最終実績が574.1人でしたので、泌尿器科の影響を考えますと、昨年の決算実績より下回る可能性が高いと思いますので、予算目標の達成は厳しいものと思います。

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次の2表は、過去3カ年間の入院・外来の一日当たりの患者数を改革プランと比較したものです。H22年度は7月末までの実績です。

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入院・外来共に目標値とは大幅にかけ離れた状況ですので、現在、進められている改革プランの見直し作業においてもかなりの下方修正をせざるを得ないものと考えます。

次に収益の状況ですが、細かい情報が判りませんので、患者数に患者一人当たり単価を乗じ、入院は30日、外来は20.5日の診療日数として月平均の収益額を積算し比較したものです。
H22年度の実績は4ケ月の平均です。

入院収益は、患者数が大幅に落ち込んでいますので、一日一人当たり単価はH21年度で3,026円(7.7%)増、H22年度で387円(1.0%)増となっていますが、昨年度で月平均12,742千円、今年度は、7月末現在月平均27,190千円落ち込んでます。

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外来収益は、入院収益同様患者数が落ち込んでいますので、一日一人当たり単価がH21年度で418円(5.3%)増、H22年度で856円(10.9%)増となっていますが、昨年度で月平均5,289千円、今年度は、9,594千円落ち込んでいます。

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当初予算の段階で、改革プランよりは入院・外来患者数、収益とも下方修正していますが、4カ月間の実績を見る限り、改革プランにおいては予算目標値を更に下方修正する必要があると考えます。

※月平均の計画との乖離額を12倍すればH22年度では、入外併せて4億円を超える収入不足となります。

現時点で、人件費等費用面の情報が入手出来ておりませんので収支不足額の状況については、判断が難しいところですが、改革プランに掲げる費用面の削減をこなすだけでは、収支不足を補う一般会計繰出金額を計画値に抑えることは厳しいものと判断します。

今後の患者動向や収支の状況を判断する上で、医師をはじめとする医療従事者の配置計画が重要ですので、それらも、改革プランの見直し案のチェックポイントになるものと考えます。

以上は、あくまでも私が収集した資料に基づく分析ですので、病院から示される改革プランが出るまでなんとも言えませんが、事前に収集できる資料の整理を続けたいと思っています。

私が一番危惧する点は、経営目標値をあまりにも高く設定し、その事自体が先生方にとってプレッシャー、重荷になってしまうことです。そうならないよう病院として、根室市としてやるべきことをしっかりと履行してもらいたいものです。

新病院の建設は、多くの市民の望む事業であり、国の支援も最大限のものとなっておりますので、このチャンスを逃すことなく前進すべきところですが、そういう時であればこそ、月々の経営状況や新病院建設事業の進捗状況なども毎月市民周知するぐらいの前向きな取り組みがあってもいいのではないでしょうか?

2010年8月 5日 (木)

看護師確保の問題について

インターネットで医療関係のメールマガジンを購読しているのですが、7/27のメールに「なぜ看護師は退職する?需給バランスを保つには?」というタイトルの記載がありました。

内容は、厚生労働省の「第七次看護職員需給見通しに関する検討会」から公表された「第七次看護職員需給見通し(暫定版)」の解説です。

詳しくは、厚生労働省のホームページを見ていただきたいのですが、2015年には看護師の需要見通し150万人に対し、供給見通しは、148万4600人という推計です。

メールマガジンの抜粋になりますが、

「第七次看護職員需給見通し(暫定版)」の策定に当たって、病院や診療所の看護担当責任者などを対象に実施した実態調査によると、常勤退職者の主な退職理由」は、1位が「本人の健康問題」で、以下、2位「人間関係」、3位「家族の健康・介護問題」と続きます。

「看護職員の定着促進を促すために効果をあげている取組」は、1位「有給休暇の取得促進」、2位「人を育て、個人を大切にする風土づくり」、3位「超過勤務削減のための取り組み」の順。

この調査結果を見ると、夜勤回数の削減や、日勤と深夜勤とのシフト間隔確保なども重要ですが、それに加えて、「人間関係」「人を育て、個人を大切にする風土づくり」も視野に入れた取り組みが必要であることが分かります。

この記事を読んでいて、起債申請の前日(4/26)に突然病床数の削減が示されて以来、進捗状況が全くクローズにされている新病院建設の中で、課題として質問(6月議会)・指摘をした平成26年度から3年間で18名もの大量退職がある看護師確保の問題について、改めて、その見通しの確認が必要ではないかと感じました。

実際には、厚生労働省の公表にある通り、中途退職者もいるわけであり、過去の市立病院の退職者の状況を見ても、今年度以降26年度までにある程度の退職者を見込む必要があり、上記の様な全国的な傾向や都市圏への看護師の集中等の状況を考えれば、看護師確保対策が非常に厳しい状況にあることは容易に推測ができます。

新病院のオープンが24年秋。新病院効果でどこまで看護師の確保ができるかが一つのポイントになると思いますが、新築後数年で1病棟を維持出来なくなる可能性(6月議会で質問)は否めないものと考えます。(抜本的な対策を取らない限り)

病院建設等に関する特別委員会は、4/26の市長の135床への病床変更をやむなしとし道や国との起債申請の結果を待つとしましたし、医療療養病床の問題なども3月議会の議会審議をもって審議済みとしていますので、いま、この問題を議会で論議することは難しい状況です。

この問題については、状況を調べ、私の活動報告の中で説明できるよう準備を進めたいと考えております。(4回目の活動報告会の日程は改めてお知らせしますのでよろしくお願いいたします。)

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