平成20年度の公営企業会計決算審査特別委員会2日目の質問内容等を報告します。
【病院事業会計】
本田議員
(1)救急外来の患者動向について
・時間外に受診する患者が増えている実態の確認
・地方の公立病院から医師がいなくなった原因の一つに30時間を超える連続勤務等過重勤務による医師の疲弊の問題があること。
・このことを市民は忘れてはいけない。コンビニ受診を行わせないよう、病院の広報活動が必要であることを指摘。
・現状では、常勤医師は月曜日から木曜日までの夜間救急を担い、金曜日から日曜日は札幌医科大学から出張医師を派遣していただき対応している。この継続が必要。
(2)患者の市外流出の問題について
・入院、外来患者増のためにも市外流出患者の実態を調べ、市立病院を利用していただくための取り組みが必要。
・平成18年度からの医師不足が原因で多くの患者が市外への転院を余儀なくされた。その患者を呼び戻すための活動が必要。
・ホームページなどにも医師の詳しい情報を掲載するなどPR活動をこれまで以上に行うべき。
(3)医師や看護師、医療従事者の研究研修の実態について
・医師や看護師、医療従事者が働きやすい環境の整備、研修機会の充実も必要あり実態を確認。
・医師は、年3回(道内2回、道以外1回)の研修と学会への出席が予算措置されています。
(4)短期出張医師等の送迎に要する費用と職員の送迎の問題について
・経費節減を図るため、職員が送迎するケースも増えている。
・安全管理上経費をかけても公的機関を利用し、職員の負担軽減も検討が必要。
(5)平成20年度の経営状況について
損益分岐点
医師の充足率の問題について
経営状況が最も良かった平成17年度の実態と平成20年度決算の比較分析について
具体的な経営改善の取り組み状況についいて
一般会計繰入金の状況と今後の繰入に対する考え方について
・平成20年度決算ベースで損益分岐点(収支のバランスがとれる点)に到達するまでの不足額を確認。
・14億円もの不足額が生じている。(一般会計の繰出が11億48百万円、一時借入金が約3億円という数字からも判断可)
・収支の改善のためには収入増(入院・外来患者の増、収益に結びつくサービスの実施等)、費用の削減が必要。
・支出面では、平成14年度から取り組んだ経営健全化計画で民間委託の実施等様々な改善を実施済み。
・病院の経営形態(公営企業法の全部適用、独立行政法人化、指定管理者制度の導入等)の見直しの早急検討が必要。
・医師不足・看護師不足など人員確保も必要な中、人件費の削減は難しい。
・平成17年度(医師18名、入院1日平均145.3人、外来722.6人、職員給与費比率 51.6%)の状況になれば一般会計繰入金も5億円以下に。
・H17は199床4病棟体制(現在144床3病棟体制)、100床当たりの医師数9.5名(H20年度は8.8人)100床当たり看護師数70.9人(H20年度は57.0人)
・H17は標準医師数(一人の医師が診療できる患者数は入院患者16名、外来患者40名)に対する充足率が70%台で当時は医師の負担が大きかった。同じことは繰り返せない。宿日直等を含め応援体制の継続が必要。
・非常に厳しい状況ではあるが、これまでの経過を踏まえ患者増、サービスの充実に努めていかなければならない。
・進みだした新病院建設。この為にH20年度も一般会計から11億を超える繰出を行う。
(6)経営改革プランの実行と新病院建設について
・新病院建設の前提となる経営改革プランの着実な実行が必要。
・改革プランでは入院患者120名を目標にしているが、その実現は厳しいものと考える。
・その場合、一般会計の繰出により収支均衡を図ることになるが、H21年度も10億円を超える繰出になる見込み。
・新病院建設は根室市の最重要課題であり、計画実施に当たっては、病院の経営の現状もオープンにし、市民の理解と協力のもとで計画が実施されるよう、改めて、市民説明会の開催等市民周知に努めていただくよう要請する。
【コメント】
H20年度で認められた公立病院特例債は、新医師臨床研修制度の導入により多くの公立病院が医師不足により経営状況が悪化したことから、経営改革プランの策定等を条件に不良債務解消のために認められた地方債です。この措置を受けることができたわけですから、これからは、医師、看護師等医療従事者の確保と改革プランに基づく経営改善を行うことが、新しい病院建設のためにも必要です。
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